Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.677(2017年)→0.966(2018年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2018 - Vol.45

Vol.45 No.Supplement

一般口演 産婦人科
胎児心臓

(S723)

2Dトラッキング法によるAuto FSを用いた胎児心収縮能の検討

Novel technique to assess fetal fractional shortening by two-dimensional tracking

長崎 澄人, 鷹野 真由実, 佐久間 淳也, 河西 貞智, 中田 雅彦, 森田 峰人

Sumito NAGASAKI, Mayumi TAKANO, Jyunya SAKUMA, Sadanoroi KASAI, Masahiko NAKATA, Mineto MORITA

1東邦大学大学院医学研究科産科婦人科学講座, 2東邦大学医療センター大森病院産婦人科

1Obstetrics and Gynecology, Graduate School of Medicine Toho University, 2Obstetrics and Gynecology, Toho University Omori Medical Center

キーワード :

【目的】
2Dトラッキング法は,超音波画像において自動的に任意の点を追尾する方法である.今回同手法を用いて,自動的にfractional shortening(FS)を算出し(Auto FS),胎児心機能の評価としての意義を検討したので報告する.
【方法】
妊娠16週0日から41週6日における明らかな胎児構造異常が指摘されていない単胎妊娠を対象とし,妊娠期間中において症例あたり1回の計測とした.B-mode法で胎児心臓の4 chamber viewを描出し,動画を記録した後にAuto FSを算出した.Region-of-interest(ROI)を左右心室壁・心室中隔を長軸方向に三等分した基部から1/3にin-to-inで設定しトラッキングを行った.左室ないし右室と心室中隔の間で計測したものをそれぞれAuto FS(左),Auto FS(右)とし,右室壁と左室壁との間でROIを設定したものをAuto FS(Combined)とした.使用装置は,Arietta70(Hitachi)を使用した.尚,本研究は当施設の倫理員会の承認のもと,対象母体より書面によるインフォームド・コンセントを得て実施した.
【成績】
2016年11月から2017年 12月の期間に110症例において左右のAuto FSおよび, Auto FS(Combined)の測定が可能であった.Auto FSはいずれの測定方法においても妊娠週数と共に低下し,spearmanの相関分析においてAuto FS(左),Auto FS(右),Auto FS(Combined)ではそれぞれp =-0.38,p=-0.56,p¬=-0.63の有意な負の相関を示した.
【結論】
新たに開発した2Dトラッキング法であるAuto FSによる胎児心収縮能の評価の可能性が示唆された.今回のAuto FSによる胎児心室収縮能の検討において,両心室およびcombined FSは妊娠週数に負の相関を認める傾向を示していた. 在胎週数に伴う胎児心臓のコンプライアンスの増加を反映しているものだと考えられた.今後,胎児の心収縮能の新たな評価法となるよう,症例数を増やし検討を重ねたい.