Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.677(2017年)→0.966(2018年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2018 - Vol.45

Vol.45 No.Supplement

一般口演 産婦人科
経会陰超音波・頚管評価

(S720)

子宮頸管エラストグラフィーを用いた分娩時期の予測に関する検討

Examination about the prediction of the parturient time using cervical elastography

島岡 昌生, 葉 宜慧, 佐藤 華子, 山本 貴子, 藤島 理沙, 村上 幸祐, 高矢 寿光, 中井 英勝, 鈴木 彩子, 松村 謙臣

Masao SHIMAOKA, Yoshie YO, Hanako SATO, Kiko YAMAMOTO, Risa FUJISHIMA, Kosuke MURAKAMI, Hisamitsu TAKAYA, Hidekatsu NAKAI, Ayako SUZUKI, Noriomi MATSUMURA

近畿大学産婦人科

Kindai University faculty of Medicine, Obstetrics

キーワード :

【目的】
当院では無痛分娩など計画的に誘発分娩を行う症例が多い.その場合,分娩時期の正確な予測が重要となる.子宮頸管の硬度は,子宮頸管長(以下CL)とともに切迫早産の診断や分娩時期の予測に用いられる.しかしながら,内診における硬度評価は検者の主観に頼っており,客観性に乏しい.エラストグラフィーは,超音波装置において組織の硬度評価を行うもので,内診よりも正確に子宮頸管の硬度を測定できる可能性がある.分娩時期を正確に予測できれば,計画出産や帝王切開の至適時期を予測できる可能性がある.今回我々はエラストグラフィーを用いて子宮頸管の硬度を測定し,分娩時期の予測に応用できるか検討した.
【対象】
当院で妊娠後期に妊婦健診を行い,2017年1月1日~2017年7月31日までに自然経腟分娩に至った34名(n=150)を対象とした.初産婦は24名で,経産婦は10名であった.平均年齢は32歳で,平均分娩週数は39週5日であった.当院倫理委員会の承認を得て,全被験者から同意を取得した.
【方法】
妊娠36週以降1週毎に内診と経腟超音波での計測を行った.超音波装置はGE社のVolusonS8を使用した.まず経腟超音波で子宮頸管を描出し,子宮頸管長を測定した.次にエラストグラフィ-にて子宮頸管組織硬度をカラーで記録した.最後に内診を行った.内診・子宮頸管長・エラストグラフィーが分娩時期の予測に役立つかを検討した.
【成績】
分娩直前(1週間以内)のBishop scoreの平均値は3.5点,それ以前の平均値2.6点より有意に高かった(p<0.001).分娩直前のCLの平均値は24.0mm で,それ以前の平均値28.9mmより有意に短かった(p=0.011).分娩直前とそれ以前のエラストグラフィーのカラー表記において赤の割合は分娩直前において有意に高く(p<0.001),黄色の割合に有意差は無かった.緑の割合はそれ以前で有意に高かった(p=0.0054).エラストグラフィーによる分娩までの平均日数を比較すると,赤(7日)は黄色(15日)に比べて有意に短く(p=0.00038),黄色は緑(21日)に比べて有意に短かった(p=0.0014).
【結論】
今回の検討で内診・CL・エラストグラフィーとも分娩時期の予測に有効であった.エラストグラフィ-も主観的な要素があるが,内診や子宮頸管長とともに分娩時期の予測の手段として使用できる可能性が示唆された.内診指が届かない場合や,内子宮口の硬度評価にエラストグラフィーが特に有効と思われた.