Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 1.878(2021年)→1.8(2022年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2018 - Vol.45

Vol.45 No.Supplement

一般口演 消化器
肝臓/その他

(S674)

AplioTM i800における造影/ContrastSMI/Fundamentalの同時表示の有用性に関する検討

Study on simultaneous display of CEUS, ContrastSMI and Fundamental on AplioTM i800

吉新 寛樹, 今村 智久, 栗田 康一郎

Hiroki YOSHIARA, Tomohisa IMAMURA, Koichiro KURITA

東芝メディカルシステムズ株式会社超音波開発部

Ultrasound Systems Development Department, Toshiba Medical Systems Corporation

キーワード :

【はじめに】
造影超音波(以下CEUS)は造影剤投与後の流入から組織還流(パフュージョン)の映像化に使われ, 肝腫瘤性病変や乳房腫瘤性病変の良悪性鑑別, 治療効果判定に応用されている. SMIは低流速検出能に優れた映像法で臨床応用が普及している. 造影下のSMI(以下ContrastSMI)も製品化され, 腫瘍血流をより明瞭に描出することが可能になった. しかしながら, 以下の課題がある. SMIとFundamentalの2画面表示では, Fundamentalの組織像を参照してスキャン位置を確認しながら血流を観察できるが, CEUSのパフュージョンは同時に観察できない. また, SMIとCEUSの2画面表示では, パフュージョンと血流を同時に観察できるが, 組織像がないのでスキャン位置がわかりにくい.
【目的】
CEUSとSMIとFundamentalの3系統の情報を同時に観察可能な表示方法とその有用性を検討する.
【方法と対象】
超音波診断装置AplioTM i800のリアルタイム4画面表示の仕組みを応用し, CEUSとSMIとFundamentalの3系統の情報の同時表示モードを開発した. トランスデューサはコンベックスプローブPVI-475BXを使用した. ファントムを使った性能検証後に腹部造影超音波検査において本手法の臨床評価を行った.
【結果】
Fundamentalの組織像で病変位置を確認しながら, CEUSのパフュージョンとSMIの血流情報を同時に観察可能であった. 他の症例では, Fundamental組織像では腫瘍位置の認識が難しい場合でも, CEUSのパフュージョンで腫瘍を同定して, SMIによる腫瘍血流を観察可能であった. CEUSとSMIとFundametalの3系統の同時表示の有用性が示唆されたが, 評価症例が少ないので今後も評価を継続していく予定である.