Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.677(2017年)→0.966(2018年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2018 - Vol.45

Vol.45 No.Supplement

一般口演 循環器
心機能

(S638)

パーキンソン病重症度と左室機能障害は関連する

Left Ventricular Dysfunction in Relation to Clinical Severity in Patients with Parkinson Diseas

藤原 理佐子, 高野 真澄, 大手 信之

Risako FUJIWARA, Masumi IWAI-TAKANO, Nobuyuki OHTE

1地方独立行政法人秋田県立病院機構秋田県立脳血管研究センター循環器内科, 2福島県立医科大学集中治療部, 3名古屋市立大学心臓・腎高血圧内科

1Cardiology, Independent Administrative Institution Akita Prefectural Hospital Organization Reseach Institute for Brain and Blood Vessels-Akita, 2Fukushima Medical University, Intensive Care Unit, 3Nagoya City University Graduate School of Medical Sciences, Department of Cardio-Renal Medicine and Hypertension

キーワード :

【背景】
パーキンソン病患者における心臓交感神経機能の低下が報告されているが,心機能低下とパーキンソン病病態の重症度との関連は明らかでない.
【目的】
パーキンソン病患者における心機能障害の有無及び重症度との関連について検討する.
【対象】
2011年2月から2015年9月に経胸壁心エコー図検査を施行したパーキンソン病患者28例(PD群,74±7歳),及び年齢を合わせたコントロール17例(C群,71±7歳).
【方法】
全症例において,通常の心エコー図法による心機能指標,左室及び右室弁輪部組織ドプラ波形(s’, e’),および心尖部3断面における2D speckle tracking法による左室global longitudinal strain(GLS,EchoPacTM,Vivid 9)を評価した.2群間において,左室および右室機能指標に差があるか否か検討した.またPD群において,パーキンソン病の重症度に応じてHoehn and Yahr(HY)scale mild群(I-III)およびHY severe群(Hoehn and Yahr scale IV-V)の2群に分け,各指標を2群間で比較した.左室収縮障害(LVEF<50%),明らかな心疾患の既往,および慢性・発作性心房細動例は除外した.
【結果】
2群間において,LVEF(PD群vs C群: 67.9±6.8 vs 68.0±7.2%),左室E/e’(10.6±5.8 vs 8.4±3.1),TAPSE(22.2±2.3 vs 21.0±4.2 mm),RVFAC(38.7±7.0 vs 40.2±8.1%),右室E/A(1.0±0.2 vs 1.1±0.4)に差を認めなかった.一方PD群ではC群に比し,左房容量係数は有意に増大(33.9±9.4 vs 28.7±8.8 ml/m2, P<0.05)し,左室e’(6.2±1.7 vs 7.6±2.2 cm/s, P<0.01),右室s’(9.3±1.8 vs 10.4±1.8 cm/s, P<0.05),右室e’(6.3±1.9 vs 7.6±1.7 cm/s, P<0.05),右室E/e’(7.7±3.8 vs 5.7±2.2, P<0.05)は有意に低下した.また,GLSはPD群でC群に比し有意に低下していた(-21.0±2.7 vs -22.4±2.5%, P<0.05).更に,PD群では,HY mild群に比しHY severe群でGLSが小さい傾向を示した(-21.0±2.7 vs -19.7±0.7%, P=0.13).
【結論】
パーキンソン病患者において,左室及び右室弛緩および収縮障害が存在し,左室収縮障害はパーキンソン病の重症度と関連する可能性が示唆された.