Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 1.878(2021年)→1.8(2022年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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cover

2018 - Vol.45

Vol.45 No.Supplement

特別プログラム・知を究める 血管
パネルディスカッション 血管1 血管エコーのスタッフ育成:私達はこうしています

(S461)

血管エコーを広める方法

How to spread vascular echo

久保田 義則

Yoshinori KUBOTA

北播磨総合医療センター中央検査室

Clinical laboratory, kita-harima medical center

キーワード :

【はじめに】
2013年開院当初から一通りの血管エコー検査を行っていたが,依頼数はあまり多くなかった.5年後の今では3倍程度に増え,内容も複雑で詳細な評価が求められている.
【血管エコーの楽しさを伝える】
播磨血管エコー研究会を創設し,不定期ながら研究会を開催中.近隣地域の技師とともに血管エコーの普及を呼び掛けた.同時に研修者を募集し,血管エコーの技術向上を目指す人材の育成に貢献した.
【学術活動】
さらに深く興味を持ってもらうために,認定資格の取得を促した.その結果,CVT 2名,日超医血管2名,日本脳神経超音波認定士1名の誕生が実現できた.学会発表も積極的に推奨し,研究会や学会で複数の発表を行った.
【他部門との情報交流】
週一回のフットケア・カンファレンスに参加し,血管外科,形成外科,放射線科,リハビリ科で情報交換を行っている.個々の患者を通じて診断や治療方針の検討に参加している.開院当初から動脈硬化性疾患の早期発見に向けて,2~3回/年の市民公開講座を行っている.神経内科,循環器科,血管外科,看護部,リハビリ室,放射線室,栄養管理室など多くの診療科と共に取り組みを通じて意識を高めている.
【意識改革】
それまでは漠然と行っていた検査に対して,意識しながら検査を行うよう指導を行い,各検査におけるパニック報告項目を設定させた.今では必要に応じて負荷試験を追加し,自発的に学会発表を行うなど積極的な姿勢がみられるようになった.
【おわりに】
地域や病院の特性があり,どこの施設でも同じようにはできないが,勉強会等で教わるだけでなく,自ら進んで情報収集に取り組む環境を整えることが大切である.