Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 1.878(2021年)→1.8(2022年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2018 - Vol.45

Vol.45 No.Supplement

特別プログラム・知を究める 消化器
パネルディスカッション 消化器5 膵臓 慢性膵炎の超音波診断(高輝度膵含)

(S337)

高周波プローブを使用した膵臓のエコーレベルと飲酒歴の関連性について

Echo level of the pancreas using a high frequency probe and Relevance of drinking history

片山 和弥, 村松 和美, 松本 直樹, 小川 眞広, 五ノ井 渉, 石橋 玄

Kazuya KATAYAMA, Kazumi MURAMATSU, Naoki MATSUMOTO, Masahiro OGAWA, Wataru GONOI, Gen ISHIBASHI

1医療法人社団せいおう会鶯谷健診センター超音波室, 2日本大学医学部消化器肝臓内科, 3東京大学付属病院放射線科, 4聖路加国際病院超音波検査室

1Ultrasonic chamber, Uguisudani Medical Center, 2Division of Gastroenterology and Hepatology, Department of Medicine, Nihon University School of Medicine, Nihon University School of Medicine, 3Radiology department, The University of Tokyo Hospital, 4Ultrasonic laboratory, St. Luke's International Hospital

キーワード :

【目的】
膵臓のエコーレベルは高齢になるほど委縮し脂肪化が進み高エコーとなることが多いと言われているが,若年層においても膵実質の高エコーが認められることがしばしある.今回我々は高周波プローブを併用して各年代の膵実質のエコーレベルを調査すると同時に,対象者の飲酒における関連性の有無についても調査をした.
【方法】
対象者は人間ドック受診者300名の男女,年齢は25歳~60歳.対象者である300名全員に対して,膵臓のスクリーニングの際に,通常の3.75MHzコンベックス型プロープと併用して7.5MHzリニア型プロープを併用して検査を実施した.各年代別のエコーレベルは低・等・高エコーと分類した.また飲酒についても一週間にどのくらいの飲酒量があるかをヒアリング調査し飲酒量を算出した.各年代別のエコーレベルの変化と飲酒量の有意差検定を実施した.
【結果】
高齢になるほど膵実質のエコーレベルの上昇傾向が認められた.また若年になるほどエコーレベルの低下が認められ,両者ともに男性は統計学的に優位でであったが,女性では有意ではなかった.男性の膵実質のエコーレベルの上昇傾向について,若年層においては飲酒による影響が大きく有意差が認められ,高齢者において飲酒による有意差は認められず高齢による影響が大きいと推測した.