英文誌(2004-)
頭頸部超音波ハンズオンセミナー
ハンズオンセミナー1(頸部)企画 耳鼻咽喉科・頭頚部超音波ハンズオンセミナー
(S705)
頸部リンパ節およびリンパ節と鑑別を要する疾患の超音波診断および臨床像
齋藤 大輔
Daisuke SAITO
岩手医科大学耳鼻咽喉科頭頸部外科
Iwate Medical University
キーワード :
「右上頸部に2×2cmの,表面平滑で内部低エコーの腫瘤性病変を認めます」
上記のような,頸部超音波レポートを見ることがしばしばある.これであれば,頸部の触診で得られる情報と大差ない.適切で有用性のある超音波検査を行うには,頭頸部外科医が「どのような情報が必要で検査をオーダーするのか」を理解する必要がある.本セミナーでは,リンパ節の構造や他の腫瘍性病変の病態を理解し,超音波画像,手術画像,病理標本を確認しながら,超音波検査で見るべきポイントについて解説する.セミナー終了時には以下の様なレポートを記載でき,頭頸部外科医から信頼のおける,頸部超音波のスペシャリストになっていただけることを目標とする.
「右頸部LevelⅡa領域に2×2×1.5cmのリンパ節を認めます.表面平滑ですが,fatty hilumの偏在と血流の乱れを認め,転移リンパ節が疑われます.内頸静脈に接していますが,境界は明瞭です」