Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.677(2017年)→0.966(2018年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2017 - Vol.44

Vol.44 No.Supplement

一般ポスター 消化器
膵臓

(S670)

膵嚢胞性病変の診断にEUSが有用であった嚢胞変性を伴う膵神経内分泌腫瘍の2例

Two cases of pancreatic neuroendocrine tumor with the cystic degeneration that EUS was useful for the diagnosis

藤井 雅邦, 藤岡 真一, 大道 俊介, 矢部 俊太郎, 齊藤 俊介, 那須 淳一郎, 仁熊 健文, 吉岡 正雄, 塩出 純二, 山本 和秀

Masakuni FUJII, Shinichi FUJIOKA, Shunsuke DAIDO, Shuntaro YABE, Shunsuke SAITO, Junichiro NASU, Takefumi NIGUMA, Masao YOSHIOKA, Junji SHIODE, Kazuhide YAMAMOTO

1岡山済生会総合病院内科, 2岡山済生会総合病院外科

1Internal Medicine, Okayama Saiseikai General Hospital, 2Surgery, Okayama Saiseikai General Hospital

キーワード :

【緒言】
膵嚢胞性病変の正確な診断は治療方針決定のために重要である.EUSはその分解の高さから,膵病変の存在診断,質的診断に欠かせないモダリティーとなっている.
【目的】
EUSが診断に有用であった嚢胞変性を伴う膵神経内分泌腫瘍の2例を報告する.
【対象と結果】
症例①は30歳代女性.健診でUSを施行し膵に嚢胞性病変を指摘され当科紹介.造影CT検査では,膵頭部に腹側に突出した約20mm大の辺縁が強く濃染される嚢胞性病変を認めた.膵の嚢胞性病変はEUSでは厚い被膜を有し,内部に結節はないが隔壁を伴っていた.膵神経内分泌腫瘍(P-NET)の嚢胞変性を考え膵頭十二指腸切除術を施行.切除標本は,被膜を有する境界明瞭な腫瘤で,内部に嚢胞形成を認めた.組織学的には類円形の核を有する腫瘍細胞がリボン状に増殖しロゼット形成も認め,P-NET,G1と診断された.
症例②は60歳代女性.健診のCT検査で膵嚢胞を認め当科紹介.造影CT検査では膵尾部に約30mm大の境界明瞭な多房性嚢胞性病変を認め,内部,辺縁には充実部分が存在し早期から不均一に造影された.EUSでは,約3cm大の内部に多数の嚢胞を伴う低エコー腫瘤で充実部分に血流シグナルを認めた.P-NETの嚢胞変性を考え,腹腔鏡下尾側膵切除術を施行.免疫染色でCD56陽性,synaptophysin陽性,CGA陽性で,P-NET,G1であった.
【結論】
嚢胞壁や隔壁の造影早期濃染像に加えて,嚢胞内部の性状をEUSで詳細に観察できたことが,術前診断に有用であった.EUSは膵嚢胞性病変の診断に極めて有用なモダリティーである.