Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.677(2017年)→0.966(2018年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2017 - Vol.44

Vol.44 No.Supplement

一般ポスター 消化器
消化器その他2

(S668)

超音波検査が有用であった鼠径部ヘルニアの2例

Two cases of the inguinal hernia that sonography was useful

井本 勝治, 山本 敦子, 山崎 道夫, 坂本 力

Katsuji IMOTO, Atsuko YAMAMOTO, Michio YAMASAKI, Tsutomu SAKAMOTO

公立甲賀病院放射線科

Radiology, Kohka Public Hospital

キーワード :

【はじめに】
虫垂が陥頓した鼠径部ヘルニアの2例を経験したので報告する.
【症例1】
70歳代女性,右鼠径部腫瘤にて当院を受診し,単純CTにて大腿ヘルニアが疑われた.しかし,造影剤アレルギーの既往があり単純CTのみでは診断に至らなかった.このため超音波検査を行ったところ,鼠径部には虫垂と思われる管腔構造が入り込んでおり,その先端が開口しており周囲には混濁した液貯留が認められた.このため,虫垂陥頓・穿孔に伴う大腿ヘルニア部の膿瘍と診断し,緊急手術にて確認された.(De Garengeot’s hernia)
単純CTのみでは腫瘤かヘルニアか区別が困難であり,術前に本症と診断が可能であり超音波検査が有用であった.
【症例2】
70歳代男性,右下腹部痛にて当院を受診し,CTにて回腸の鼠径ヘルニア陥頓による腸閉塞が疑われた.確認のため行った超音波検査では虫垂が鼠径部に陥頓し周囲に液貯留を伴っていた.このため,虫垂陥頓・微小穿孔に伴う鼠径ヘルニア内での膿瘍と診断し,緊急手術にて確認された.(Amyand’s hernia)
術前のCTでは回腸のrichter型ヘルニア陥頓による腸閉塞と考えられたが,超音波にて虫垂陥頓・微小穿孔にともなう麻痺性腸閉塞であると考えられ,超音波検査が有用であった.
【結語】
まれな鼠径部ヘルニア虫垂陥頓の2例を経験し,術前の超音波検査が詳細な病態把握に有用であったため,若干の文献的考察を加えて報告する.