葛谷 貞二, 石上 雅敏, 伊藤 隆徳, 安田 諭, 野村 彩, 石津 洋二, 本多 隆, 林 和彦, 廣岡 芳樹, 後藤 秀実

Teiji KUZUYA, Masatoshi ISHIGAMI, Takanori ITO, Satoshi YASUDA, Aya NOMURA, Youji ISHIZU, Takashi HONDA, Kazuhiko HAYASHI, Yoshiki HIROOKA, Hidemi GOTO

名古屋大学消化器内科

Department of Gastroenterology and Hepatology, Nagoya University

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RFAにてHCCを治療する際，治療の一連の過程において針先端位置の確認は確実かつ安全に治療を行う上で重要である．当院では症例に応じて3種類の電極針（Cool-Tip針，VIVA可変式針，Celon針）を使い分け，RFAを施行している．3種類の電極針を用いたRFA手技の一連の過程における仮想針先端表示機能の役割について検討した．仮想針先表示およびエコー装置は，GE社のLOGIQ E9およびTOSHIBA社のAplio i800を用いた．Cool-Tip針およびVIVA可変式針によるRFAは，外筒針およびガイド針を用いた2step法で施行した．外筒針の根元にポジションセンサーを装着し，電極針の長さに応じてあらかじめ必要な表示距離をエコー装置に登録した．電極針先端部および電極針手前側部の仮想表示は，腫瘍をきちんと中央に挟んだのを確認後に焼灼開始が可能で有用であった．また，外筒針挿入時，腫瘍の手前側追加焼灼，止血予防としての肝表面焼灼の際などといった一連のRFA手技過程においても有用であった．Celon針は中央絶縁部の高エコー輝度のため，針先端の同定が困難なケースが多いとされるが，仮想針先端表示により針先端位置の調節や確認が容易で，針刺入時，焼灼前の針先端位置の再確認（複数本穿刺後），バブルが生じた後の肝表面の焼灼において特に有用であった．3種類の電極針を用いたRFAにおいて，仮想針先端表示は確実かつ安全にRFAを施行する上で有用と考えられた．