Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 1.878(2021年)→1.8(2022年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2017 - Vol.44

Vol.44 No.Supplement

一般口演 消化器
エラストグラフィ1

(S533)

慢性肝疾患の線維化評価におけるShear Wave Elastographyの有用性-M2BPGiの比較と複合指標の検証-

Usefulness of 2D-SWE in noninvasive assessment of liver fibrosis in patients with chronic liver disease: Verification of multiple indicator including M2BPGi

阿部 珠美, 黒田 英克, 藤原 裕大, 三上 有里子, 武田 智弓, 滝川 康裕

Tamami ABE, Hidekatsu KURODA, Yudai FUJIWARA, Yuriko MIKAMI, Chiyumi TAKEDA, Yasuhiro TAKIKAWA

1岩手医科大学内科学講座消化器内科肝臓分野, 2岩手医科大学中央臨床検査部

1Division of Hepatology, Department of Internal Medicine, Iwate Medical University, 2Department of Central Clinical Examination, Iwate Medical University

キーワード :

【目的】
慢性肝疾患の肝線維化評価におけるSWEの有用性について新規血清糖鎖マーカーであるMac-2結合蛋白糖鎖修飾異性体(M2BPGi)と比較し,両者を組み合わせて線維化評価する意義について検討した.
【方法】
2015年12月までに本研究に同意を得た慢性肝疾患172例を対象とした.肝生検と同日にLOGIQ E9を用いて測定したSWVとM2BPGiの線維化診断能を比較し,両因子からLogistic回帰分析による判別式を算出し,高度線維化(F?3)判別能を評価した.
【結果】
SWVは線維化進展に伴い上昇し,M2BPGiも高値を示した(p<0.0001).両指標の線維化診断能に有意差は認めず,得られた回帰式の高度線維化判別に関するAUROCは0.977であった.
【結語】
SWEで測定した肝硬度に糖鎖マーカー値を加味することで高精度な線維化診断が可能となり,不要な肝生検の回避に役立つ可能性が示唆された.