片山 和弥, 村松 和美, 大波加 美和子, 松本 直樹, 小川 眞広

Kazuya KATAYAMA, Kazumi MURAMATSU, Miwako OHAKA, Naoki MATSUMOTO, Masahiro OGAWA

¹医療法人社団せいおう会鶯谷健診センター医療部検査チーム, ²日本大学病院消化器肝臓内科

¹Department of Radiology Team, Uguisudani Medical Center, ²Division of Gastroenterology and Hepatology, Department of Medicine, Nihon University School of Medicine, Nihon University

キーワード :

【目的】
腹部超音波検査において，右横隔膜間に結腸が陥入し肝右葉，時には肝臓全体が観察困難になることが多々ある．今回，我々は肥満体型でChilaiditi Syndromeと認められた被検者に対してスクリーニングの工夫を試みた．
【方法】
胸部Ｘ線検査でChilaiditi Syndromeと認められ，かつBMIが25以上の肥満体形300人に対して超音波診断装置を用いて，仰臥位，右側臥位，左側臥位，胸膝位おいて，どの体位が描出能が優れているか，腹部CT検査と比較しながら調査をした．
【結果】
肝臓のスクリーニングにおいて，右側臥位，左側臥位，胸膝位の体位が描出能が優れていた．特に肝表面の描出においては胸膝位における肋弓下走査が有用であった．また腹部CT検査との所見の比較においても有意差は認められなかった．
【考察】
今回の試みは肥満体型のみであったが，今後，筋肉質で腹筋が固い体型など，様々な体型の描出能の調査の必要性があると考えた．