谷 知子, 大畑 淳子, 紺田 利子, 藤井 洋子, 角田 敏明, 菅沼 直生子, 太田 光彦, 金 基泰, 加地 修一郎, 古川 裕

Tomoko TANI, Junko OHATA, Toshiko KONDA, Yoko FUJII, Toshiaki SUMIDA, Naoko SUGANUMA, Mitsuhiko OTA, Kitae KIM, Shuichiro KAJI, Yutaka FURUKAWA

¹神戸市看護大学専門基礎科学領域医科学分野, ²神戸市立医療センター中央市民病院臨床検査技術部, ³神戸市立医療センター中央市民病院循環器内科

¹Professor, Basic Medical Science, Kobe City College of Nursing, ²Department of Clinical Technology, Kobe City Medical Center General Hospital, ³Department of Cardiovascular Medicine, Kobe City Medical Center General Hospital

キーワード :

重症大動脈弁狭窄症（severe AS）の病態には，圧較差と大動脈弁口面積（AVA）が一致するASと低圧較差のsevere ASがある．
【目的】
今回我々は種々の病態を示すsevere ASにおける予後と，左房機能などの心エコー図指標との比較検討を行った．
【方法】
対象は2011年7月から2014年12月に経胸壁心エコー図を施行したAVA＜1.0cm2のsevere AS連続188症例．左室駆出率（LVEF），1回拍出量係数（SVI），大動脈弁平均圧較差（mean PG）にて3群に分類した．器質的僧帽弁疾患例は除外した．大動脈弁置換術を施行した症例は含んだ．群別は表に示す．各群の予後について検討した．
【結果】
図に示す．LAVIと心房細動の症例数は有意にPLFLG-AS群に多かった．PLFLG-AS群の生存率においては，HG-AS群と有意差を認めなかった．
【Conclusions】
左房ブースター機能はPLFLG-AS群において低下していたが，生存率においてはHG-AS群と有意差を認めなかった．