Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.677(2017年)→0.966(2018年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2017 - Vol.44

Vol.44 No.Supplement

一般口演 循環器
心機能3

(S488)

ハンドグリップ負荷の強度による血行力学パラメータの変化の違い-最適な負荷とは?

Responses of hemodynamic parameters to a handgrip test depend on loading conditions: What is the optimal loading?

田中 みどり, 菅原 基晃, 小笠原 康夫, 仁木 清美

Midori TANAKA, Motoaki SUGAWARA, Yasuo OGASAWARA, Kiyomi NIKI

1姫路獨協大学医療保健学部, 2川崎医科大学医学部, 3東京都市大学医工学科

1Health Care Sciences, himeji Dokkyo University, 2Medical SCcience, Kawasaki Medical School, 3Medical Engineering, Tokyo City University

キーワード :

【目的】
ハンドグリップテスト(HGT)は心機能評価の簡便な方法であるが,負荷強度により血行力学パラメータの応答に違いがある.本研究の目的は,負荷強度を変えてHGTを実施し,最適な方法を見出すことである.
【対象】
健康な男性(20.5±0.5歳)でインフォームドコンセントを得た9名を対象者とした.
【方法】
利き手の握力の最大値(MVIC)を2回測定して,平均値の30%,40%,50%をそれぞれ設定強度(30%MVIC,40%MVIC,50%MVIC)とし,各強度でのHGTを同一被験者で実施した,ベッド上10分安静後,安静時データを取得,その後それぞれの設定強度で180秒間握力計の把持を促した.取得データは収縮期血圧(Ps),拡張期血圧(Pd),心拍数(HR),修正ボルグスケール(BS),頸動脈エコーによる頸動脈1回拍出量(SV),頸動脈分時流量(Q),頸動脈Wave Intensityの収縮性指標(W1)とした.HGTは,血行力学パラメータの変化の中から正常と異なる振る舞いを見つけようとするもので,正常例での変化は一定の変化率で安定していることが望ましい.そこで,適合性の判定を各パラメータの時間に対する回帰直線の決定係数r2で行う.
【結果】
30%MVIC,40%MVICでは全員が180秒把持し続けたが,180秒終了後のBSは30%MVICで5.9,40%MVICで7.3であった.50%MVICでは180秒把持ができた対象者は1名のみで,平均把握時間は133秒であった.把持開始から60秒を過ぎると各パラメータの変化は一様ではなくなった.開始から60秒の間の各パラメータの変化(開始時を100%とする)と回帰直線を図に示す.各回帰直線のr2をTableに示す.Ps,Pd,HR,Qは時間とともに上昇したが,SVとW1は減少した.
【結論】
r2に基づく判定基準では,40%MVICによるHGTが最適である.HGT中のSVおよびW1の低下のメカニズムについては今後の研究課題である.