Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 1.878(2021年)→1.8(2022年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2017 - Vol.44

Vol.44 No.Supplement

一般口演 循環器
血管

(S480)

経食道心エコー図検査にて観察した4本の肺静脈血流の比較

Comparison of each pulmonary venous flow by transesophageal echocardiography

桑木 恒, 氏野 経士, 竹田 光男, 綾田 健士

Hiroshi KUWAKI, Keiji UJINO, Mitsuo TAKEDA, Takeshi AYATA

富永病院循環器科

Department of Cardiology, Tominaga Hospital

キーワード :

【背景】
経胸壁心エコー図検査において肺静脈血流は左室拡張能を推定する指標の一つとして広く用いられている.しかし,一般的に肺静脈は4本あり,そのいずれの血流速度波形も同一であるかどうかは分からない.
【方法】
当院で2016年9月から11月の3ヶ月で施行した経食道心エコー図検査92例のうち,4本の肺静脈血流の描出を試みた73症例を対象とし,それぞれの肺静脈血流をパルスドップラー法にてS波,D波を計測しS/D比を算出しそれぞれ比較検討した.
【結果】
右上肺静脈と右下肺静脈とのS/D比は有意差を認めるものの,それ以外は有意差を認めなかった.経食道心エコー図検査では左上肺静脈の血流観察が最も容易であり,右下肺静脈は最も観察困難であり,計測への影響が考え得られる.このため,経食道心エコー図検査を施行する際は左上肺静脈でS/D比を算出しても問題ないと思われる.