Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 1.878(2021年)→1.8(2022年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2017 - Vol.44

Vol.44 No.Supplement

特別プログラム 救急POC
ワークショップ 救急POC 急性期診療におけるPoint-of-Care Ultrasound -エビデンスに基づいた新しい活用法-

(S420)

気道超音波PEASプロトコール

Airway ultradound:The PEAS protocol

鈴木 昭広

Akihiro SUZUKI

東京慈恵会医科大学麻酔科学講座

Anesthesiology, Jikei University School of Medicine

キーワード :

近年の超音波技術の発展に伴い,高周波型プローブを用いることで気道構造の明瞭な観察は極めて容易に行えるようになった.
本ワークショップでは,筆者が長く取り組んできた気道超音波とその応用に関し,周術期の気道管理の一環で用いているPerioperative Evaluation of the Airway via Sonography: PEASプロトコールについて紹介する.
1)気道超音波を用いれは触診では困難な事例の輪状甲状靭帯の描出と同定が可能でその技術は困難気道ガイドラインに収載されている.
2)また気管挿管の確認も超音波は呼気CO2モニターが利用できない場合の代替手段として蘇生ガイドラインの標準手技となった.
3)気道確保の際に嘔吐すると誤嚥や窒息の危険がある.胃の内容物を定性・定量評価しそのリスクを評価することが可能になってきた.
4)気管挿管後の嗄声に対し,声帯観察を超音波で行うことで,嗄声が単なる粘膜の損傷で生じているのか,ひれつ軟骨脱臼や声帯麻痺によるものかの鑑別が可能である.
発表時間が12分と限られているため,可能な範囲で気道超音波の魅力と実用性についてご紹介できればと考えている.