Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.677(2017年)→0.966(2018年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2017 - Vol.44

Vol.44 No.Supplement

特別プログラム 血管
シンポジウム 血管2 臨床医に聞く治療の実際とUSの役割

(S397)

下肢静脈瘤のストリッピング手術と硬化療法の実際とUSの役割

Striping and sclerotherapy for primary varicose veins: Role of US

孟 真

Makoto MO

横浜南共済病院心臓血管外科

Department of Cardiovascular Surgery, Yokohama Minami Kyosai Hospital

キーワード :

一次性下肢静脈瘤の治療は的確な診断なしには良好な治療は困難である.手術症例の多くを占める大伏在静脈由来や小伏在静脈由来の伏在型静脈瘤は視診,触診で正確な診断が可能なこともあるが,肥満例では難しい.ましてや非典型例,再発例では正確な診断は超音波診断(US)なしには困難である.同時にUSは深部静脈血栓症,血栓症後遺症など類似する症侯を示すが異なる疾患も診断が可能である.
伏在静脈に逆流がある患者は血管内焼灼術あるいはストリッピング手術の適応となる.低侵襲性から血管内焼灼術が第一選択となる.しかしUSで体表に近い伏在静脈,伏在静脈大腿静脈接合部(SFJ)の瘤化,短区域の伏在静脈不全,高度瘤化・蛇行例は依然としてストリッピング手術の適応となる.硬化療法は一般的には伏在に静脈に逆流のない症例が適応となるが,2016年年硬化療法に使用するポリドカノールが伏在型静脈瘤にも保険適応と取得して今後の適応範囲の拡大が見込まれる.
ストリッピング手術は逆流する静脈区域を切除する術式であり,逆流部位の同定,走行部位に変異の多い静脈のマッピングは静脈瘤手術の低侵襲化には術前USが必須である.皮膚上に切除予定の逆流静脈をマッピングして切除範囲,皮膚切開の位置まで術前に決定する.硬化療法は体表に出た部位は触診のみ穿刺可能だが深部静脈から逆流する不全穿通枝の閉鎖を目的とするには超音波でマッピングして近傍を穿刺する.ストリッピング手術と硬化療法術後は定期的なUSフォローの必要ないが,再発は様々な形式があるのでUSが必須である.ある程度の経験を要するもののUSは下肢静脈瘤診療の根幹を支えていることを認識しなければならない.