Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 1.878(2021年)→1.8(2022年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2017 - Vol.44

Vol.44 No.Supplement

特別プログラム 甲状腺(JABTS)
ワークショップ 甲状腺 新甲状腺結節超音波診断基準策定のための血流評価多施設共同研究-結節性病変の血流評価の標準化-

(S360)

甲状腺結節性病変の血流評価における超音波機器による相違

Color Doppler findings of thyroid nodules by various US apparatus

宮川 めぐみ

Megumi MIYAKAWA

虎の門病院内分泌代謝科

Endocrine center, Toranomon Hospital

キーワード :

現在,超音波ドプラ法は血流計測から組織運動計測まで幅広く利用されており,臨床診断に必要不可欠な技術となっている.甲状腺疾患に関しては,バセドウ病の病勢を知る良い指標になり,上甲状腺動脈の最高血流速度(Vmax)を測定することで無痛性甲状腺炎との鑑別にも有用である.甲状腺の結節性病変においては良悪性の鑑別にBモード所見が最も重要であるが,さらにカラードプラを用いることで腫瘤内の血流分布の違いやパルスドプラでの血流解析をしてPI,RIというパラメーターを調べることで良悪性の鑑別が容易になる.
今までに報告された52個の論文をメタ解析した結果(Thyroid 2015,25;538-550),腫瘤内の血流増加の所見は,Sensitivity:45.9%Specificity: 78.0%,Positive likelihood ratio:2.09という結果が得られており,良悪性の鑑別に有用であることが検証されている.
今回は,種々の超音波機種によってカラードプラでの血流評価に違いがあるか,また血流解析の結果に相違があるかについて検討したので報告する.