Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 1.878(2021年)→1.8(2022年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

一度このページでloginされますと,Springerサイト
にて英文誌のFull textを閲覧することができます.

cover

2017 - Vol.44

Vol.44 No.Supplement

特別プログラム 消化器
ワークショップ 消化器1 肝臓 肝腫瘤に対する穿刺・治療の進歩

(S260)

新規超音波ガイド下穿刺アタッチメントの使用経験-新規Fusion機能を含めて

Experience of ultrasound-guided puncture using the novel attachment- Verza Guidance System and the future prospects

平良 淳一, 今井 康晴, 村松 孝洋, 髙橋 宏史, 山内 芳也

Junichi TAIRA, Yasuharu IMAI, Takahiro MURAMATSU, Hiroshi TAKAHASHI, Yoshiya YAMAUCHI

1東京医科大学八王子医療センター消化器内科, 2順天堂大学医学部消化器内科

1Gastroenterology and Hepatology, Tokyo Medical University Hachioji Medical Center, 2Gastroenterology, Juntendo University

キーワード :

【目的】
超音波ガイド下穿刺は超音波プローブに穿刺アタッチメントを装着し,超音波装置のソフトによりアタッチメントに適合した穿刺ラインをリアルタイム超音波画像上に描画して穿刺針を進める.穿刺アタッチメントには,滅菌によりリユースする金属アタッチメントとディスポーザブルのプラスチックアタッチメントがある.特に,後者では予め専用ブラケットをプローブに装着してから使用するのが一般的である.今回,ディスポーザブルのCIVCO社製新規超音波ガイド下穿刺アタッチメントVerza Guidance Systemを使用する機会を得たので,その使用感と今後の展望について報告する.また,自動位置合わせを含めた新規Fusion機能についても報告する.
【対象と方法】
超音波装置は東芝メディカルシステムズ社製Aplio i800を用いて,コンベックスプローブi8CX1およびi8C1にVerza Guidance System専用のブラケットを装着した.C型肝硬変に合併した肝S5の胆嚢に隣接した1cm大の肝細胞癌に対してSmart Navigationを併用して人工胸水下ラジオ波焼灼療法(RFA)を行った.
【結果と考察】
(1)穿刺角度が5段階あり(43度,55度,65度,74度,80度),特に浅い角度での穿刺ではプローブを傾斜させる必要性がなく,良好な画像での穿刺が可能であった.(2)従来のCIVCO社製Ultra-Pro IIと比較して,針の固定および解放が改善されていた.(3)穿刺角度の固定を外すことによりFree angleでの穿刺が可能となり,Free handより正確な穿刺が可能となると考えられた.(4)Free angle穿刺の場合,Needle navigationの1本をGuiding needleに装着することでFree angleの穿刺ラインをリアルタイム超音波画像上に描画することが可能となる(Double Tracking method).(5)今後,ブラケットを装着せずにプローブへ直接アタッチメントを装着するVerzaLinkが使用可能となれば,Blind zoneがさらに小さくなると考えられる.(6)RFA前の画像を参照とした自動位置合わせを含めた新規Fusion機能はRFA治療中のmonitoring,効果判定において有用であった.
【結語】
Verza Guidance Systemは,今後の超音波ガイド下穿刺アタッチメントの標準となり得ると考えられた.