Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.677(2017年)→0.966(2018年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2017 - Vol.44

Vol.44 No.Supplement

特別プログラム 循環器
ワークショップ(オーディエンス・レスポンスシステム) 循環器2 我が国の心エコー図検査の実態

(S223)

当院の心エコー研修チェックシートとレポート作成手順

Procedure for making echocardiographic training sheets and reports our hospital

団 真紀子

Makiko DAN

慶應義塾大学病院中央臨床検査部生体検査・健診

Central clinical Laboratory, Keio University Hospital

キーワード :

心エコー検査では,依頼理由(検査目的)を把握し,病変や病態を正しく録画し,それを的確に臨床側に報告しなければならない.検査を実施し明確な報告書が作成できるようになるまでには数年のトレーニングを要する.当院ではISO15189認定を受けるに当たり,心臓超音波研修チェックシート(レベル1~5)を作成した.チェックシートには,「必要に応じて報告書に陰性所見を記載できる」,また「得られた所見の解釈を報告書に記載できる」という項目を入れた.本セッションでは,当院における心臓超音波研修チェックシートを紹介するとともに,心エコーレポート作成の手順と内容および問題点を提示する.
【以下,レベル1の研修チェックシートから抜粋】
①基本断面が理解できる.②超音波画像Bモード,Mモード,カラードプラ,パルスドプラ,連続波ドプラ,組織ドプラの原理・基本を理解できる.③ルチン検査の項目が理解できる.④正常症例を40分以内に検査し,熟練者に再撮影の依頼ができる.⑤正常例の報告書を作成できる.⑥血流速度に合わせたカラードプラスケールの選択ができる.⑦連続波ドプラの角度に注意し圧較差を正しく計測できる.⑧PWのサンプルボリュームを正しい位置,大きさに合わせることができる(TMF, LVOT flow).
【以下,レベル2の研修チェックシートから抜粋】
①異常値報告すべき症例が理解でき,対処できる.②ルチン項目に追加すべき項目が理解できる.③検査依頼理由を意識した検査が行える.④依頼理由によっては報告書に陰性所見を記載できる.⑤描出不良な状況が理解でき,報告書にその旨記載できる.⑥S字状中隔による斜め切れ症例の計測ができ参考値とする判断ができる.⑦異常所見に気づき,追加記録と確認を熟練技師に依頼できる.⑧熟練者が行った前回画像と同等の像が得られる.⑨MODによるEF計測値が熟練者の値と2SD以内になる.⑩PV flow(S/D,逆行性A波幅)が計測できる.⑪Qp/Qsの計測が正しく行える.⑫TAPSEの計測が正しく行える
【以下,レベル3の研修チェックシートから抜粋】
①症例ごとの血行動態が理解できる.②LVOTOの計測が正しく行える.③RPF(repetitivefrequency)の調節ができる.④PISA法による定量検査が行える.⑤装置不具合(ノイズ)に対処できる.⑥ASD,VSD,PDA,HOCM,重症弁膜症,人工弁,TOF術後の検査ができる.⑦PH studyの検査ができる.⑧報告書に,得られた所見の解釈(コメント)を記載できる.⑨描出困難な症例の場合,それを補う画像が描出できる.⑩目あわせチェック計測が熟練者と同程度の値となる.
【以下,レベル4の研修チェックシートから抜粋】
①複雑心奇形について理解し検査でき,レポートが書ける.②心臓外科依頼の重症弁膜症術前検査,弁膜症カテーテル治療の治験検査を行える.③運動負荷エコー,コントラスト心エコー,経食道心エコーについて,検査目的を理解し検査の補助ができる.以上.