Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 1.878(2021年)→1.8(2022年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2017 - Vol.44

Vol.44 No.Supplement

特別プログラム 領域横断
特別企画(超音波検査士制度委員会主催) 認定超音波検査士取得のための報告書等作成時のポイントと注意点

(S169)

健診領域の実績審査レポートに望むこと

How to write ultrasound reports for board qualification examinations in the medical checkup

関口 隆三

Ryuzo SEKIGUCHI

東邦大学医療センター大橋病院放射線科

Department of Radiology, Toho University Ohashi Medical Center

キーワード :

健診施設においては,日常業務で記載する報告書はチェックシートにチェックやサイズを記載するだけの簡単なものが多いかと思います.実績審査で受験者の皆さんに要求しているレポートはこうした日常業務で記載する報告書に準じた書類ではありません.超音波検査士としての実力があるかどうかを審査するための書類=レポートです.
審査レポートは,超音波診断を下した根拠となる諸所見についてスケッチを交え説明することが基本となります.レポートでは,「これこれこういう所見が見られたのでこの診断に至った」という診断に至った根拠を明確に示してください.その際,添付写真に血管や臓器が写っているのであればそれは何という血管か,また何という臓器かを説明することも受験者が超音波解剖を正しく理解しているかの判断材料となりますので,記載願います.対象疾患の主所見(直接所見)ばかりで無く,副所見(間接所見)についての記載も対象疾患についての知識を持っているかの判断材料となりますので記載してください.たとえば肝硬変では,脾腫や側副血行路,腹水,腹部リンパ節腫脹の有無などは重要な間接所見です.肝臓の所見ばかりで無く,これら間接所見についても記載願います.
実績審査レポートは検査技師の資格を審査される書類であることを認識して作成して頂きたいと思います.