英文誌(2004-)
特別プログラム 領域横断
特別企画(超音波検査士制度委員会主催) 認定超音波検査士取得のための報告書等作成時のポイントと注意点
(S167)
認定超音波検査士取得のための報告書等作成時のポイントと注意点-循環器領域
Recommendations for a Standardized Report for Transthoracic Echocardiography
土肥 薫
Kaoru DOHI
三重大学医学部附属病院循環器内科
Department of Cardiology, Mie University Hospital
キーワード :
循環器領域における心臓超音波検査の報告書では,1)弁疾患,2)冠動脈疾患,3)心膜・心筋疾患,4)先天性心疾患,および5)胸部大動脈解離あるいは胸部大動脈瘤,の各疾患群で複数症例を提出する必要がある.報告書作成に際し,最も基本的な注意事項は,1)誤字や脱字がないか必ず確認すること,2)所見の客観性を保つこと,3)計測項目を過不足なく記載すること,超音波診断と最終診断の差異を理解して記載すること,4)解剖を理解したうえで正確にスケッチすること,などである.さらに,「超音波所見と臨床診断との関連について」記載する場合,診断根拠や治療方針決定の根拠を具体的に記載し,転帰についても可能な限り記載するよう努める.
また,緊急性が高い症例における心臓超音波検査では,時間をかけて詳細に観察することが困難な場合もあり,その場合は病態に即した迅速な検査を行い,限られた時間で臨床医に伝わる報告書を記載する工夫も必要である.当日は,各疾患群における報告書作成のポイントを具体的に講義する.