Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.966(2018年)→0.898(2019年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2016 - Vol.43

Vol.43 No.Supplement

一般ポスター
産婦人科 胎児異常③

(S854)

有嚢性横隔膜ヘルニアの2例

The two cases “congenital diaphragmatic hernia(CDH)”

牧 尉太, 平野 友美加, 玉田 祥子, 江口 武志, 光井 崇, 延本 悦子, 早田 桂, 増山 寿, 平松 祐司

Jota MAKI, Yumika HIRANO, Syouko TAMADA, Takeshi EGUTHI, Takashi MITUI, Etuko NOBUMOTO, Kei HAYATA, Hisashi MASUYAMA, Yuji HIRAMATU

岡山大学大学院医歯薬学総合研究科産科・婦人科学教室産科・婦人科

Department of Obstetrics & Gynecology, Okayama University Graduate School of Medicine, Dentistry and Pharmaceutical Sciences

キーワード :

【概要】
最近当科で経験した有嚢性横隔膜ヘルニア(CDH)の2例を報告する.
【症例1】
初産,38週3日,胎児心奇形を疑い当科に紹介受診し,超音波精査でCDH,完全口唇口蓋裂,及び総肺静脈還流異常症(TAPVC)が疑われた.MRI検査では横隔膜の挙上が認められた.肺胸郭断面積比は0.22-0.28であり他科との相談の上,経腟分娩可能と判断,39週3日2552g女児AP-s 3/3自然分娩で出生.46XX,dup(5)q31.1-q33.1部分トリソミー,出生後大動脈離断症(IAA),心室中隔欠損(VSD),卵円孔開存(PFO),動脈管開存症(PDA)と診断.Stabilization後,日齢1,開腹下で縫縮術を施行,術後診断は左有嚢性CDHであった.日齢20,心臓手術施行,術後経過良好.現在経過観察中である.
【症例2】
1経妊1経産.在胎9週3日多発性海綿状血管腫合併妊娠のため,当科紹介受診.その後FGR傾向が認められたが,明らかな胎児異常は認められず,38週3日母体適応による選択的帝王切開を施行.2400g,女児,AP-s 8/8点,出生後呼吸状態が悪化し挿管となった.胸部CT検査で原因不明の左横隔膜挙上と左肺虚脱を認め,左横隔膜弛緩症が疑われ,日齢0,当院NICU入院.日齢2,胸腔鏡下で縫縮術を施行.術後診断は有嚢性CDHであった.経過良好で退院.
【考察】
高率で他の先天異常を合併し,出生後治療に向け画像検査で正確な評価が必要となるCDHに対し,予後判定に有用な指標が確立されつつある.症例1はその予後判定を行い,経腟分娩を選択し生児を得た後,CDH縫縮術及び心臓手術を無事施行できた.出生前診断が困難であったCDH単独発症の1例と併せ文献的考察を絡め報告する.