Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.966(2018年)→0.898(2019年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2016 - Vol.43

Vol.43 No.Supplement

一般ポスター
循環器 循環器⑧

(S797)

大動脈弁置換術後の菌血症と弁周囲膿瘍形成に注意を要した一例

A Case of Infectious Endocarditis who Dveloped Perivalvular Absess after Aortic Valve Replacement

西田 博毅1, 安部 晴彦1, 三浦 弘之1, 中江 昌郎2, 北林 克清2, 榊 雅之2, 伊達 基郎1, 上田 恭敬1, 是恒 之宏1, 楠岡 英雄1

Hiroki NISHIDA1, Haruhiko ABE1, Hiroyuki MIURA1, Masarou NAKAE2, Katsukiyo KITABAYASHI2, Masayuki SAKAKI2, Motoo DATE1, Yasunori UEDA1, Yukihiro KORETSUNE1, Hideo KUSUOKA1

1国立病院機構大阪医療センター循環器内科, 2国立病院機構大阪医療センター心臓血管外科

1Cardiovascular Division, Osaka National Hospital, 2Cardiovascular Surgery, Osaka National Hospital

キーワード :

症例は88歳男性.労作時息切れを主訴に他院を受診した.洞不全症候群に対し恒久的ペースメーカー植込術を施行されるも,心不全は改善せず.冠動脈に有意狭窄病変を認めなかったため,重度大動脈弁狭窄症が原因と判断され手術目的に当院紹介となった.2015年9月に大動脈弁置換術施行した.術1週後,4週後の心エコー検査で感染性心内膜炎を示唆する所見は認めなかった.しかし術4週後ごろから,炎症所見の再増悪をきたし,また血液培養でEnterobacter cloacaeが検出され菌血症の診断に至った.抗生剤加療により炎症反応は一時的に改善し,術6週間後の心エコー検査で感染性心内膜炎を示唆する所見は明らかでなかったが,その後炎症反応は増悪し,播種性血管内凝固症候群を合併した.術8週後の造影CTで大動脈弁周囲膿瘍を認め,抗生剤加療継続するも,菌血症は遷延した.感染源の可能性が考えられたペースメーカーの抜去を行ったが炎症反応の正常化を認めなかった.そのため術12週後心エコー検査実施したところ,大動脈弁周囲膿瘍,人工弁に付着した疣贅および弁座の動揺が確認され,12月に緊急で再大動脈弁置換術を施行した.手術所見で大動脈弁に多量の疣贅を認めた.また,弁輪は左冠尖を中心に半周性に脱落し,同弁輪部膿瘍を認めた.人工弁置換術後の左冠尖外側の弁輪部は観察困難なことが多い.菌血症が遷延する場合,同部位の膿瘍腔形成に注意が必要と考えられた人工弁感染の一例を経験したので報告する.