Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.966(2018年)→0.898(2019年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2016 - Vol.43

Vol.43 No.Supplement

一般ポスター
循環器 循環器②

(S779)

肺動脈本幹閉塞を来した肺動脈血管肉腫の1例

A rare case of angiosarcoma with obstruction of main pulmonary artery

水野 麗子1, 藤本 眞一2, 大倉 宏之3, 斎藤 能彦3, 山崎 正晴1

Reiko MIZUNO1, Shinichi FUJIMOTO2, Hiroyuki OKURA3, Yoshihiko SAITO3, Masaharu YAMAZAKI1

1奈良県立医科大学中央臨床検査部, 2奈良県立医科大学教育開発センター, 3奈良県立医科大学第一内科

1Central Clinical Laboratory, Nara Medical University, 2Center for Education Development, Nara Medical University, 3First Department of Internal Medicine, Nara Medical University

キーワード :

【症例】
52歳,女性.
【既往歴】
先天性股関節脱臼.現病歴:海外旅行から帰国後1週間に数時間の胸痛を自覚したが,自然消失したため,放置していた.1ヵ月後の早朝に突然,強い胸痛が出現し,ショック状態になったため,当院に救急搬送された.来院時の胸部造影CTでは,巨大腫瘤により肺動脈本幹が閉塞し,肺動脈血流は途絶していた.経胸壁心エコー図でも同様に肺動脈本幹に巨大腫瘤が検出され,肺動脈駆出血流を障害していた.三尖弁逆流血流速波形より収縮期肺動脈圧は73 mmHgと推定された.直ちに人工呼吸器および経皮的心肺補助装置が装着された.当初は,肺動脈血栓が疑われたため,t-PAが投与されたが,腫瘤の縮小は認められず,肺動脈血流の再開通も認められなかった.外科的腫瘤摘出術が検討されたが,t-PAが先に投与されていたため,出血性合併症が懸念され,施行されなかった.経カテーテル的破砕術が施行され,腫瘤はやや縮小し,肺動脈血流の再開通が認められた.後日,外科的肺動脈腫瘤摘出術が実施され,摘出標本より肺動脈血管肉腫と診断された.
【結語】
ショック状態が受診契機となり発見された肺動脈血管肉腫の稀な1例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.