Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.966(2018年)→0.898(2019年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2016 - Vol.43

Vol.43 No.Supplement

一般ポスター
工学基礎 基礎(超音波計測一般)

(S772)

2次元超音波画像からNスプライン曲線を利用した舌表面3次元形状モデルの構築

Construction of a Tongue Surface 3D Shape Model from 2D Ultrasound Images by Using N Spline Curve

石津 剛志1, 向井 信彦1, 森 紀美江2, 武井 良子2, 山田 紘子2, 張 英夏1, 山下 夕香里2, 3, 長谷川 和子2, 4, 高橋 浩二2

Tsuyoshi ISHIZU1, Nobuhiko MUKAI1, Kimie MORI2, Yoshiko TAKEI2, Hiroko YAMADA2, Youngha CHANG1, Yukari YAMASHITA2, 3, Kazuko HASEGAWA2, 4, Koji TAKAHASHI2

1東京都市大学知識工学部情報科学科, 2昭和大学歯科病院口腔リハビリテーション科, 3帝京平成大学健康メディカル学部言語聴覚学科, 4誠愛リハビリテーション病院リハビリテーション部言語聴覚療法課

1Computer Science, Knowledge Engineering, Tokyo City University, 2Department of Oral Rehabilitation, Showa University Dental Hospital, 3Department of Speech, Language and Hearing Sciences, Faculty of Medical Science for Health, Teikyo Heisei University, 4Department of Speech, Language and Hearing Sciences, Faculty of Rehabilitation, Seiai Rehabilitation Hospital

キーワード :

【目的】
超音波プローブで撮影された舌の2次元前額断面画像には多くのノイズが混入する.特に,側音化構音などの構音障害症例では明瞭な舌画像が得られにくいため,舌運動解析に必要な舌表面の3次元形状を構築することは困難である.そこで,比較的明瞭な画像が得られる健常者を対象とした舌の超音波画像を基に,舌表面の3次元形状モデルを構築し,構築モデルを基にした側音化構音の動態解明を目的とする.
【対象と方法】
安静位と日本語5母音を対象とし,舌尖を基準にして4mm間隔で19枚の前額断面画像を撮影する.超音波画像はノイズが多いため,舌表面を自動的に抽出することは困難である.そこで,舌表面上の明確な特徴点のみを手動で抽出し,抽出された特徴点を通過するNスプライン曲線で舌表面を近似する.舌の前額断面画像は19枚であるから,舌表面の3次元形状における縦横の近似精度を合せるために,一旦近似されたNスプライン曲線上で,等間隔に19個の点を新たに抽出する.抽出された19個の点を前額断面画像19枚に合せて,19×19個の特徴点を配置すると,舌表面の3次元形状を近似できる.ただし,一般的な曲面近似手法であるNURBS(Non-Uniform Rational B-Spline)を用いると,生成曲面は曲面の境界以外にある特徴点を通過しない.つまり,近似曲面の断面が元の超音波画像に一致しなくなる.そこで本手法では,NURBS曲面を用いるのではなく,前額断面画像上と同じNスプラインを19枚の前額断面画像を並べる方向にも適用し,2方向のNスプライン曲線を用いた曲面生成を行う.また,舌画像を構築された3次元形状モデル上に張り付けることで現実感を高める.
【結果と考察】
本手法とNURBS曲面を用いた両手法により構築されたモデルを比較した.特に,構築された3次元形状モデルの前額断面画像に合せた切断面上の曲線を,前額断面画像上の舌表面と比較した結果,本手法による3次元形状モデルの方がNURBS曲面を用いて構築された3次元形状モデルよりも近似精度は高いことが判った.また,構築された3次元形状モデルの表面上に舌画像を張り付けることで,現実感のある舌表面の3次元形状モデルを構築することができた.
【結論】
本手法を用いることで,近似精度の高い舌表面の3次元形状モデルを構築することが可能となり,今後,側音化構音の動態解明に役立てることが期待される.