Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.966(2018年)→0.898(2019年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2016 - Vol.43

Vol.43 No.Supplement

一般口演
血管 血管②

(S731)

頚動脈プラークの存在部位による臨床的背景の違い-総頚動脈プラークの重要性-

Clinical characteristics according to the segments with carotid plaque

寺川 宏樹1, 藤井 雄一1, 内村 祐子1, 上田 智広1, 河村 道徳2, 小田 康子2, 中村 知美2

Hiroki TERAGAWA1, Yuichi FUJII1, Yuko UCHIMURA1, Tomohiro UEDA1, Michinori KAWAMURA2, Yasuko ODA2, Tomomi NAKAMURA2

1JR広島病院循環器内科, 2JR広島病院臨床検査室

1Department of Cardiovascular Medicine, JR Hiroshima Hospital, 2Department of Clinical Laboratory, JR Hiroshima Hospital

キーワード :

【目的】
頚動脈プラークは心血管病の発症との関連があり,動脈硬化の一指標として臨床において広く用いられている.多くは総頚動脈膨大部に認めることが多いが,総頚動脈にも進展することがある.今回,頚動脈プラークの存在部位により臨床的背景がどのようにことなるか検討したので報告する.
【方法】
当院にて虚血性心疾患の精査目的にて入院した767例(男性490例,平均年齢68歳)を対象とした.頚動脈エコーを施行し,内膜中膜複合体径(IMT)≧1.1mmをプラークとした.プラークを認めないもの(I群,138例)膨大部に認めるもの(II群,350例),膨大部から中枢側の総頚動脈に認めるもの(III群,279例)に分類した.3群において,冠動脈危険因子,メタボリック症候群(MeS)・慢性腎臓病(CKD)・末梢動脈疾患(PAD),冠動脈疾患(CAD)の頻度について検討した.
【結果】
I群,II群,III群につれて,年齢(I群:63±12歳,67±10歳,71±9歳,p<0.0001)は高くなり,高血圧(59%,73%,78%,p = 0.0004),糖尿病(19%,33%,45%,p<0.0001),MeS(28%,35%,43%,p = 0.0092),CKD(29%,41%,53%,p<0.0001)の頻度が増大した.I,群,II群,III群につれて,頚動脈の有意狭窄の頻度(0%,2%,6%,p = 0.0002),PADの頻度(5%,10%,21%,p<0.0001),CADの頻度(32%,59%,70%,p<0.0001)も増加した.
【総括】
虚血性心疾患の疑いで入院した患者が対象ではあるものの,総頚動脈に認めるものは,動脈硬化のより進展した状態と考えられ,有意な動脈硬化性疾患を合併する頻度が高い.頚動脈エコー法において総頚動脈のプラークの存在にも留意する必要がある.