Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.966(2018年)→0.898(2019年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2016 - Vol.43

Vol.43 No.Supplement

一般口演
産婦人科 胎児異常

(S712)

当院でCPAM:先天性肺気道奇形と出生前診断した26例の検討

Prognostic significance of CVR and CTAR in the 26 cases of fetal congenital Pulmonary Airway Malformation(CPAM)

真田 道夫

Michio SANADA

千葉大学医学部附属病院婦人科・周産期母性科

Obstetrics and Gynecology, Chiba University Hospital

キーワード :

【目的】
当院で管理した先天性肺気道奇形(CPAM)の周産期臨床経過を後方視的に振り返り妊娠中に予後を予測できるか検討した.
【対象と方法】
2007年1月から2014年12月までの8年間に当院で出生前にCPAMと診断した26症例をCVR,CTARを用いて検討した.
【結果】
生後の病理学的診断は,先天性肺気道奇形(CPAM)が42%,肺分画症が23%例,気管支閉鎖が11.5%,消失が7.7%,CCAM+気管支閉塞(BA)が3.8%,上縦隔腫瘍が3.8%,気管支原生嚢胞が3.8%,後腹膜リンパ腫が3.8%で,計92%が出生後手術を受けている.最終病理結果がCPAMであった群は全11例で出生前にCPAMと診断したが,病理学的には非CPAMであった群では出生全診断率は僅か8.3%であった.CPAM群では妊娠中に腫瘍体積が42.6%にまで縮小した.一方非CPAM群での腫瘍体積縮小率は84%にとどまった.CPAM群,非CPAM群ともに出生児に呼吸障害を認めたのは8%と9%とで有意差は認めなかった.手術時期はCPAM群の方が108日で,非CPAM群では252日であり非CPAM群の方が胎児の発育を待って待機的に手術することが可能であった.24週以前に紹介を受けた11例では22.8±1.1週でCVRは最大値,CTARは最小値となり,11例中10例で24週以降改善した.24週以降も改善を認めなかった1例では28週から胸腹水を認め,30週でCVRが1.6に達し胎児水腫となり,胎児胸水-羊水腔シャント挿入した.その後は胎児水腫が軽快し,満期で分娩,生後も胸水貯留を認めなかった.CVRが20週で3.1まで増悪した子宮内胎児死亡が1例あった.25週以降に紹介された症例では,CVR・CTARとも妊娠経過につれて全例改善傾向を認めた.出生時の呼吸状態は挿管を要したものはなく,妊娠中のCVRの最大値,分娩直前のCVR,及び病理学的診断とは関連を認めなかった.
【考察】
CVRは22週から23週前後で最大値をとり,24週でCVR≦1.6であれば良好な予後が得られる可能性が高いと考えられた.