Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.966(2018年)→0.898(2019年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2016 - Vol.43

Vol.43 No.Supplement

一般口演
消化器 肝:一般②

(S668)

CT撮像時におけるActive Patient Trackerのための自作スポンジカバーの初期経験

Usefulness of self produced sponge cover for onmiTRAX active patient tracker

李 兆亮, 田中 弘教, 川端 一美, 宮本 勇人, 池尾 光一, 山崎 之良, 田村 公佑, 高田 珠希, 宮崎 純一, 阿部 孝

Liang LIANG, Hironori TANAKA, Kazumi KAWABATA, Hayato MIYAMOTO, Koichi IKEO, Koreyoshi YAMAZAKI, Kosuke TAMURA, Tamaki TAKATA, Junichi MIYAZAKI, Takashi ABE

宝塚市立病院消化器内科

Department of Gastroenterology, Takarazuka Municipal Hospital

キーワード :

【目的】
Active Patient Trackerは,専用位置マーカーであるomniTRAXTM Active Patient Tracker(以下omniTRAX)を被験者に付けてCT撮像した後に超音波検査を行うと,CTのVolume data上の位置マーカーを装置が参照することにより,自動的にFusion画像が得られる新機能である.omniTRAXは本来,ディスポーザルデバイスとして開発されているが,実際の運用では撮像終了後にomniTRAXを外し,検査/治療の際に再度同部位に貼付して使用するケースが最も想定される.そのためomniTRAXをマジック等で体表にマークし,超音波検査時には同部に合わせて装着する方法で我々も当初運用を開始した.しかし外来でのCT撮像時には,速やかかつ衛生的な装着が望まれ,またマジックは時間経過で不明瞭化するという問題点もある.そのため剣状突起先端部とomniTRAXの中心部が一致するよう院内で統一したことでマジック使用なしでのシステム運用を可能とした.しかし実際にはわずかな体動でもomniTRAXが動きやすく固定にも時間を要するという問題がでた.そのため,これらの諸問題が解決できるよう,CT撮像の際に簡便に装着でき,撮像中の体動があっても位置移動がほとんどなくなる自作設置用スポンジカバーを作成したので,その有用性について見当した.
【方法】
2015年12月にomniTRAXを使用して撮像し,翌日以降にUS検査/治療を施行した際にVolume Navigationを使用した5例を対象とし,以下の点について検討した.装置はLogiq E9 with XDclear2.0を使用した.
①自作設置用スポンジカバー作成方法:市販のスポンジの外側5cmをカットし,20×8×2cmとし,omniTRAXを内部に挿入できるよう切開した.内部にomniTRAXをCIVCOと記載された固定脚がスポンジ短辺と平衡となるよう設置し,糸で固定した後,中心部がわかるようにスポンジ面にマークした.②スポンジカバーomniTRAXの装着:患者剣状突起部が中心となるように看護師が設置し撮像した.③治療/査時:omniTRAXを同部位に設置し自動位置合わせを行った.④位置ずれ評価:SMA根部に仮想US画像でまずGPSマーカー(#1)決定後,US検査画面でSMA根部にGPSマーカー(#2)をつけ,US画面上でこれらの2点間を綿密に計測し,位置ずれの程度を評価した.⑤上記検査時の問題点を検討した.
【結果】
①スポンジカバーは実質50円未満と非常に安価かつ,慣れれば10分程度と短時間で作成できた.②これまで検査着の上から装着した場合,omniTRAXは不安定であったが,スポンジカバーとすることで看護師も設置位置を迷うことなく,10秒以内で準備可能となった.③SMA根部で計測した位置ずれは15mm未満と臨床上問題なく,その後の微調整も容易に可能であった.
【考察】
初期経験であり症例数は少ないが,Active Patient Trackerを使用した自動位置合わせ機能を身近に活用するため,この自作設置用スポンジカバーは有用であった.これが有用であった理由はスポンジという材質自体の摩擦係数が高いこと,また3点でしか設置面がなかったものを面全体が接地させることにより,検査着の上からでも安定して装着できるようになったことが考えられる.この新システムには,まだ改善すべき課題もあるが,これらを活用しFusion技術が,スクリーニングでも今後益々活用されるようになることを期待したい.