Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.966(2018年)→0.898(2019年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2016 - Vol.43

Vol.43 No.Supplement

一般口演
循環器 ストレイン

(S592)

パーキンソン病患者では左室収縮障害が存在する:global longitudinal strainでの評価

Impaired Left Ventricular Systolic Function in Patients with Parkinson Disease: Assessment using Global Longitudinal Strain

藤原 理佐子1, 高野 真澄2, 伊藤 宏3, 大手 信之4

Risako FUJIWARA1, Masumi IWAI-TAKANO2, Hiroshi ITO3, Nobuyuki OHTE4

1地方独立行政法人秋田県立病院機構秋田県立脳血管研究センター循環器内科, 2福島県立医科大学集中治療部, 3秋田大学大学院医学系研究科医学専攻,機能展開医学系循環器内科学・呼吸器内科学, 4名古屋市立大学心臓・腎高血圧内科

1Cardiology, Independent Administrative Institution Akita Prefectural Hospital Organization Reseach Institute for Brain and Blood Vessels-Akita, 2Intensive Care Unit, Fukushima Medical University, 3Department of Cardiovascular and Respiratory Medicine, Akita University Graduate School of Medicine, 4Department of Cardio-Renal Medicine and Hypertension, Nagoya City University Graduate School of Medical Sciences

キーワード :

【背景】
パーキンソン病では,心臓の交感神経機能の障害が指摘されている.しかし左室機能障害が存在するかどうかは明らかではない.
【目的】
パーキンソン病患者における左室心機能障害の存在の有無について検討すること.
【対象】
2011年2月から2015年9月に経胸壁心エコー図検査を施行したパーキンソン病患者28例(PD群,平均年齢74±7歳),及び年齢を合わせたコントロール17例(C群,平均年齢71±7歳).
【方法】
全症例において,通常の心エコー図法による心機能評価指標,左室弁輪部における組織ドプラ波形,および心尖部3断面から2D speckle tracking法による左室global longitudinal strain(GLS, EchoPac, Vivid 9)により,左室機能評価を行った.左室収縮障害(EF<50%),明らかな心疾患の既往,および慢性・発作性心房細動例は除外した.
【結果】
両群間において,左室駆出率(67.9±6.8 vs 68.0±7.2%),E/A(0.77±0.20 vs 0.83±0.13),E/e’(10.6±5.8 vs 8.4±3.1)に差を認めなかったが,PD群ではC群に比し左房容量は有意に増大していた(33.9±9.4 vs 28.7±8.8 ml/m2, P<0.05).組織ドプラ法により,両群間でa’,s’に差を認めなかったが,e’はPD群でC群に有意に低かった(6.0±1.5 vs 7.6±2.2 cm/s, P<0.01).またGLSはPD群でC群に比し有意に低下していた(−21.0±2.7 vs−22.4±2.5%,P<0.05).
【結語】
Parkinson病患者の心臓では,左室弛緩障害とともに左室心駆出率では検出できないような左室収縮障害が存在する.