Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.966(2018年)→0.898(2019年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2016 - Vol.43

Vol.43 No.Supplement

一般口演
循環器 症例報告①

(S574)

左房内に突出した心臓腫瘍が化学療法により消失した一例

Serial Echocardiographic Observations of Left Atrial Tumor Treated by Chemotherapy for Lung Small Cell Carcinoma

畑岡 麻子1, 永井 知雄2, 斎藤 菜々子1, 沼倉 陽子1, 安田 真由美1, 細谷 侑未1, 滝口 俊一2, 鯨岡 武彦2, 潟手 庸道2, 田畑 博嗣2

Asako HATAOKA1, Tomoo NAGAI2, Nanako SAITOU1, Youko NUMAKURA1, Mayumi YASUDA1, Yumi HOSOTANI1, Shunichi TAKIGUCHI2, Takehiko KUJIRAOKA2, Youdou GATATE2, Hirotsugu TABATA2

1国家公務員共済組合連合会三宿病院臨床検査科, 2国家公務員共済組合連合会三宿病院循環器内科

1Clinical Exam Department, Federation of National Public Service Personnel Mutual Aid Associations Mishuku Hospital, 2Cardiology, Federation of National Public Service Personnel Mutual Aid Associations Mishuku Hospital

キーワード :

【症例】
80代,男性
【主訴】
血痰
【現病歴】
2015年1月に血痰あり受診.胸部造影CT検査にて左肺下葉の内側部に長径51mmの内部やや不均一な低吸収を示す腫瘤を認めた.一部は左房に浸潤していた.同年2月気管支鏡生検を施行し,病理診断は肺小細胞癌であった.同月,治療目的で入院となった.血液検査所見で,WBC 3940/μl,RBC 352×104/μl,Hb 9.6g/dl,Plt 18.5×104/μl,CRP<0.30mg/dl,AST 15 IU/L,BNP 26.2 pg/ml,CEA 11.9 ng/ml,NSE 20.6 ng/ml,ProGRP 1070 pg/ml.経胸壁心エコー検査では,左房側壁に接して腫瘤が存在し,その一部は乳頭状に15×12mmの大きさで左房内に突出していた.そのエコー輝度は心筋よりやや高エコーで可動性を有する腫瘤像であった.左室壁運動に異常なく,収縮能は良好に保たれていた.左房の拡張なく,心嚢液貯留も認めなかった.FDG-PET/CTでは,左肺下葉に5cmの充実性腫瘤がありこれに一致して高集積があり小細胞癌として矛盾しない結果であった.同側肺門リンパ節,気管分岐部リンパ節の集積増加の他には遠隔転移は認めなかった.化学療法(PE療法,CE療法)による治療を開始した.5コース終了後に施行した同年7月の経胸壁心エコー検査では左房内に突出していた腫瘤は消失していた.造影CT検査でも左肺下葉の腫瘤は一回り縮小し左房内浸潤は画像上消失していた.
【結語】
経胸壁心エコー検査で左房内に突出した腫瘤が化学療法により消失した肺小細胞癌の一例を経験したので報告する.