Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.677(2017年)→0.966(2018年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2016 - Vol.43

Vol.43 No.Supplement

一般口演
循環器 心房細動・ペーシング

(S569)

CRT responder予測項目の検討

Considerations for CRT responder

小山 卓也1, 土岐 美沙子1, 有道 真久2, 有高 進悟1, 鍵山 暢之3, 大原 美奈子3, 林田 晃寛3, 吉田 清3

Takuya KOYAMA1, Misako TOKI1, Masahisa ARIMITI2, Shingo ARITAKA1, Nobuyuki KAGIYAMA3, Minako OOHARA3, Akihiro HAYASHIDA3, Kiyoshi YOSHIDA3

1心臓病センター榊原病院臨床検査科, 2心臓病センター榊原病院臨床工学科, 3心臓病センター榊原病院循環器内科

1Medical Technologyst, The Sakakibara Heart Institute of Okayama, 2Medical Engineer, The Sakakibara Heart Institute of Okayama, 3Cardiology, The Sakakibara Heart Institute of Okayama

キーワード :

【目的】
心臓再同期療法(cardiac resynchronization therapy:以下CRT)は心不全患者の心機能を改善し,生存率を改善させる.CRTを植え込んだ30〜40%の症例でnon-responderが存在すると報告されているが,responder予測は未だに解決されておらず,現在も様々な方法が模索されている.今回我々は患者背景と心臓超音波検査でCRT responder予測因子となり得る項目を検討したので報告する.
【対象と方法】
2012年11月から2015年8月までに当院でCRTを植え込んだ患者68例の内,植え込み前後での心エコー図検査を行った44例(平均年令67.5±21.5才,男性33例,ペースメーカーからのアップグレード9例,左室駆出率29±16%,虚血性/非虚血性13/31例,QRS幅154±54msec,植え込み後平均観察期間56日)を対象とした.方法は性別,年齢,左室拡張末期容量,左室収縮末期容量,完全左脚ブロック(もしくは心室ペーシング),左房容積係数(left atrial volume index:以下LAVI),中等度以上の僧帽弁逆流がCRT responderとnon-responderで有意差があるかそれぞれ検討した(CRT responderはCRT導入前後で左室収縮末期容量が15%以上減少していると定義した).
【結果】
表のように,完全左脚ブロック(もしくは心室ペーシング)(P=0.0006)が唯一,有意にresponderが多かった.LAVIは有意差なかったものの,non-responderにおいて大きい傾向があった(p=0.051). LAVIを中央値の40.6ml/m2で2群に分けて検討したところ,LAVIが小さい方が有意にresponderが多かった(P=0.002).
【考察】
完全左脚ブロック(もしくは心室ペーシング)症例では,有意にresponderが多いのは今までの報告の通りであるが,今回の検討では,LAVIが小さいほどresponderが多いことが明らかとなった.左房の大きさは左心機能障害を反映するといわれており,左房の大きさを観察することで,CRT responderを予想できる可能性が示唆された.
【結論】
CRT responder予測においてLAVIの評価は有用である可能性がある.