Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.966(2018年)→0.898(2019年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2016 - Vol.43

Vol.43 No.Supplement

一般口演
工学基礎 超音波計測システム

(S551)

FBGセンサによるMHz超音波音圧計測

Measurement of MHz range sound pressure using by FBG sensor

松尾 晃佑

Kosuke MATSUO

同志社大学生命医科学部医情報学科

Faculty of Life and Medical Sciences, Doshisha University

キーワード :

【概要・目的】
本研究では,Fiber Bragg grating(FBG)センサを用いた超音波のMHz帯域の音圧測定を行ったので報告する.FBGセンサは音圧と同時に温度も測定可能であるため,超音波診断装置使用時の生体に対する熱的作用である温度上昇,および非熱的作用であるキャビテーションの影響の把握が可能になると考えられる.FBGセンサは,光ファイバに等間隔に屈折率の異なるグレーティングを作成したもので,それが回折格子として働くことを特徴としている.FBGに広帯域な光を入射すると,グレーティングの間隔によって決まる特定の波長が反射する.この波長をブラッグ波長という.外力や温度の変化によってFBGの間隔が変化すると,ブラッグ波長が変化するため温度や音圧を測定できる.医用超音波の周波数帯である2 MHzでの音圧0.1-6MPaの測定を行った.
【方法】
実験系をFig. 1に示す.脱気水中でFBGセンサを超音波照射方向に対して平行方向(音軸方向)または音軸に対して垂直方向(方位方向)に設置した.測定値の比較のため,ハイドロホン(Onda社HNP-0200)で音圧を測定した.振動子の印加電圧は6 Vから63 Vまで約6 V間隔で変化した.超音波は周波数2 MHz,繰返し周期1 ms,10波のバースト波を使用した.FBGセンサからの反射光をフォトディテクタ(PD)で電気信号に変換しハイパスフィルタを通じて,オシロスコープで超音波の波形を観測した.出力電圧としてキャビテーションを考慮し,最大負電圧値を使用し,音圧に校正した.
【結果・考察】
各印加電圧における最大負音圧値をFig. 2に示す.音軸方向に設置したFBGセンサで計測した音圧はハイドロホンで計測した音圧に対して平均26%の差がある.これは,FBGセンサの回折格子部分の長さが1 mmであるのに対して超音波の波長が0.75 mmであるため,1波長以上平均化されたためであると考えられる.方位方向に設置したFBGセンサで計測した音圧はハイドロホンで計測した音圧に対してFig.2に示されるように一致した.FBGセンサの直径が0.25 mmであり,超音波の波長より短いためと考える.
【結論】
FBG長1 mmのFBGセンサを用いて超音波の音圧を測定した.方位方向に設置したFBGセンサによる音圧測定値はハイドロホンによる測定値と一致した.音軸方向に設置する場合は,FBGセンサ長を波長以下にする必要があると考える.
【謝辞】
本研究は文科省私立大学戦略的研究基盤形成支援事業(平成25-29年度)の補助を受けている.