Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.966(2018年)→0.898(2019年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2016 - Vol.43

Vol.43 No.Supplement

特別プログラム 消化器
シンポジウム 消化器 1 肝癌の治療・診断におけるシミュレーション・ナビゲーション超音波画像

(S305)

US-US fusionを用いた肝細胞癌へのラジオ波焼灼術と治療効果判定

Three-dimensional Monitoring and Evaluation of Ablative margin with US-US Fusion Imaging in Radiofrequency Ablation for Hepatocellular Carcinoma

南 康範

Yasunori MINAMI

近畿大学医学部消化器内科

Gastroenterology and Hepatology, Kindai University Faculty of Medicine

キーワード :

【目的】
肝細胞癌(HCC)へのラジオ波焼灼術(RFA)治療におけるUS-US fusionの有用性を検討した.
【方法】
対象は2014年5月から2015年8月まで当院にてRFAを施行した肝細胞癌62症例78結節である.男性44例,女性18例,平均年齢は70.0歳であり,平均腫瘍径は1.8cmであった.使用した超音波装置はLogiq E9である.US-US fusionの手順として,RFA前に腫瘍を含めた領域をsweep scanすることでvolume dataを取得(Bモードおよび造影モードの両方で可能)し,そのvolume data内における腫瘍境界をトレースして腫瘍を色付けする.そして,焼灼治療後に治療前のvolume dataをside-by-side表示し,画像の位置合わせをした後に画像を重ね合わせた(overlay imaging).腫瘍が焼灼による高エコー域内に3次元的に収まっていることを確認してRFA治療を終了している.さらに2015年6月から8月においてUSで腫瘍境界が明瞭な症例に限ってRFA翌日のCTによる治療効果判定を省略し,US-US fusionのみで治療評価を行い経過観察した.
【成績】
平均穿刺回数は1.96回で,全例において1st sessionで治療成功を達成した.観察期間(中央値:7.5ヵ月)において局所再発は認めていない.また,US-US fusionのみで治療後評価を行った11症例14結節について,退院後の評価から遺残癌を指摘されていない(観察期間の中央値:2.0ヵ月).
【考案】
fusion imagingの1つであるUS-US fusionを用いて,ablative marginの評価を3次元的に行い,遺残なくRFA治療ができた.しかし,US-US fusionには肝の呼吸性移動などによる画像同期の難しさの課題もある.USで腫瘍境界が明瞭な結節ではablative marginの評価が比較的容易であり,その様な症例に限ればUS-US fusionを用いての治療効果判定が可能と考える.
【結語】
RFA治療にUS-US fusionを活用することは確実な焼灼域の確保のみならず,通常CT/MRIで行われている治療効果判定も症例条件が良ければUS-US fusionで効果判定はできると考える.