Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.966(2018年)→0.898(2019年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2016 - Vol.43

Vol.43 No.Supplement

特別プログラム 領域横断
ワークショップ 領域横断 1 この領域の超音波検査について聞きたい:眼科,皮膚科,運動器,呼吸器,神経など

(S222)

当院における皮膚超音波検査の現状

The present conditions of the skin ultrasonography in our hospital

湯本 賀子1, 森 晴香1, 池田 清未1, 梶谷 正則1, 池上 勇1, 光井 聖子2, 川上 佳夫2, 狩山 和也3

Yoshiko YUMOTO1, Haruka MORI1, Kiyomi IKEDA1, Masanori KAJITANI1, Isamu IKEGAMI1, Seiko MITUI2, Yoshio KAWAKAMI2, Kazuya KARIYAMA3

1岡山市立総合医療センター岡山市立市民病院臨床検査科, 2岡山市立総合医療センター岡山市立市民病院皮膚科, 3岡山市立総合医療センター岡山市立市民病院内科

1Clinical Laboratory Department, Okayama City General Medical Center Okayama City Hospital, 2Dermatology, Okayama City General Medical Center Okayama City Hospital, 3Internal Medicine, Okayama City General Medical Center Okayama City Hospital

キーワード :

当院は,病床数400床,外来診療科27科,9つの専門センターを有する総合病院である.今回我々は,当院における皮膚超音波検査の現状について調査を行ったので報告する.
調査期間は皮膚超音波検査を開始した2010年1月から2015年9月.使用機種は東芝社製Aplio SSA770A,Aplio400,Aplio500.13MHz〜18MHzのリニアプローブを使用した.対象患者は190名で,年齢は8ヶ月から98歳,男性109名,女性81名であった.依頼件数は経過観察を含め199件,対象結節は239結節.このうち20結節は超音波検査において明らかな結節像は描出できず,棘などの異物検索や爪下の観察依頼が多かった.対象結節のうち,生検,摘出手術の施行により病理組織診断のついた結節は約30%にあたる69結節で,このうち1結節は超音波検査において明らかな結節像として描出できていない.病理組織診断の内訳は,表皮嚢腫が30結節で約43%,脂肪腫が10結節で約14%,血管脂肪腫が6結節で約9%,その他石灰化上皮腫や多発性皮腺嚢腫などが23結節で33%を占め,悪性所見を有するものは1結節のみであった.表皮嚢腫の超音波像は,境界明瞭で辺縁は整,内部エコーは不均一なlow echoを呈し,後方エコーの増強と側方陰影を伴い,内部血流を認めないものが多数を占めた.脂肪腫の超音波像は,境界不明瞭で辺縁は不整,内部エコーの均一なisoからlow echoを呈するものが多く,側方陰影や内部血流を認めないものが多数を占め,後方エコーの減衰を伴うものがあった.超音波検査で描出できなかった1結節は,左母指爪下のグロムス腫瘍であった.悪性所見を有した1結節は,超音波検査施行2ヶ月前に摘出した結節の残存癌であった.他画像検査の実施率はMRIが13件,CTが14件と共に約7%で,皮膚科における超音波検査の有用性を示唆するものと思われた.
当院における皮膚超音波検査の現状調査を行った.悪性所見を有したものはわずか1結節のみであり,大部分が良性腫瘍であった.他画像検査の実施率は低く,超音波検査は有用であると考える.