Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.966(2018年)→0.898(2019年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2016 - Vol.43

Vol.43 No.Supplement

特別プログラム 領域横断
パネルディスカッション 領域横断 Joint(JSUM・AFSUMB Joint Session)(English) 超音波治療の効果判定とその臨床経過観察

(S217)

肝癌HIFU治療における画像モニターと効果判定

Evaluation of therapeutic effectiveness of HIFU for HCC using three-dimensional ultrasonography with perflubutane-based contrast agent

福田 浩之1, 沼田 和司1, 道端 信貴1, 田中 克明1, 前田 慎2, 小林 暁3, 徳田 淳一4, 小泉 憲裕5, 葭仲 潔6

Hiroyuki FUKUDA1, Kazushi NUMATA1, Nobutaka DOBA1, Katsuaki TANAKA1, Shin MAEDA2, Akira KOBAYASHI3, Jyunichi TOKUDA4, Norihiro KOIZUMI5, Kiyoshi YOSHINAKA6

1横浜市立大学附属市民総合医療センター消化器センター, 2横浜市立大学消化器内科, 3放射線医学総合研究所医療情報, 4ブリガムアンドウイメンズホスピタル放射線科, 5電気通信大学工学部, 6産業技術総合研究所健康工学研究部門

1Gastroenterological Center, Yokohama City University Medical Center, 2Department of Gastroenterology, Yokohama City University, 3Medical Infomation, National Institute of Radiological Sciences, 4Surgical Planning Laboratory, Brigham and Women’s Hospital, 5Department of Engineering, The University of Electro-Communications, 6Medical Engineering, National Institute of Advanced Industrial Science and Technology

キーワード :

【目的】
集束強力超音波(high intensity focused ultrasound: HIFU)は高密度超音波を微小な焦点域に集めて,熱凝固により癌組織を壊死させる,穿刺のいらない低侵襲治療法であるが,現在RFAと比較し治療時間の長いことが課題である.またHIFU治療機のモニターは,画質の点や二次元超音波画像のため,照射や効果判定の立体的把握に限界があった.今回,US,CT,MRIの三次元画像,4D超音波による腫瘍のモニタリング,造影3D超音波による効果判定を施行し,その有用性を検討した.
【方法】
対象は,HIFUを施行した腫瘍径30mm以下の肝細胞癌45例である.3D・4D超音波はLOGIQ 7(GE製)を用いた.3D CT(Light Speed Ultra,GE),3D MRI(SIGNA HDX 3.0T)の立体情報は,3D slicerとOpenIGTLinkを,3Dセンサーは赤外線カメラPolaris Vicra optical tracker(Northern Digital, Ontario, Canada)を使用し,仮想超音波像を作成した.呼吸トラッキングには,template matching法を用いた.HIFU装置は,重慶Haifu社製JC200,綿陽社製HIFU装置を使用した.超音波造影剤はソナゾイド®を用いた.
【結果・考察】
45例中32例に完全壊死が得られ,治療中30例でhyperechoが出現したが,2例ではhyperechoのは出現はなく,hyperechoの出現がない場合でも完全壊死する症例が存在した.また,腫瘍全体にhyperechoが出現した場合でも,30例中12例で壊死範囲が充分でないと判断され追加治療が必要で,正確な壊死範囲の診断には造影超音波が有用であった.4D超音波はリアルタイムに3方向の照射経路の安全性の確認が可能であり,治療直後には治療時の体勢のまま,治療台から移動なしに凝固部のhyperechoの範囲を観察可能で,また同時に造影3D超音波での効果判定も可能で,治療時間短縮に有用であった.3D slicerはHIFU治療中のモニターにおける二次元超音波像と同一断面を,3D CT,3D MRIの同一立体面をリアルタイムに表示することが可能であり,超音波モニターで描出しにくい,15mm以下の腫瘍の描出において,EOB-MRIを用いた画像は,小さな病変のシュミレーションおよび治療に有効であった.3D slicer上では,腫瘍や血管を強調した画像を治療前に作成しておくことが可能で,治療中の腫瘍の追従や照射経路,安全性の確認に有用であった.呼吸トラッキングシステムは,治療中に腫瘍上にhyperechoが出現した場合でも,常に元の腫瘍の位置を確認することが可能で,効率的に照射可能であった.今後は,治療壊死範囲のリアルタイムモニターとして,エラストグラフィーや温度計測等の工学的技術が,HIFUに有用と考えられた.
【文献】
Fukuda H, Numata K, Nozaki A, et al. Usefulness of US-CT 3D Dual Imaging for the Planning and Monitoring of Hepatocellular Carcinoma Treatment Using HIFU. Eur J Radiol. 2011,80:e306-10.