Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.966(2018年)→0.898(2019年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2016 - Vol.43

Vol.43 No.Supplement

特別プログラム 領域横断
シンポジウム 領域横断 2 Image Fusionは診断能・治療成績をどの様に向上させたか?

(S189)

転移性肝癌に対するUS-US fusionを用いたラジオ波焼灼術

US-US fusion imaging in radiofrequency ablation therapy for metastatic liver cancer

南 知宏, 南 康範, 工藤 正俊

Tomohiro MINAMI, Yasunori MINAMI, Masatoshi KUDO

近畿大学医学部消化器内科

Department of Gastroenterology and Hepatology, Kindai University Faculty of Medicine

キーワード :

【背景】
転移性肝癌におけるラジオ波焼灼術(RFA)では,浸潤性進展による腫瘍境界が超音波像で不明瞭なための焼灼が不十分となりしばしば局所再発を来す.そのためより大きなablation marginが必要と考えられるが,焼灼部が高エコー化し腫瘍が被覆されるため,USでのablation marginの評価は困難である.fusion imagingにおけるoverlay functionの1つであるUS-US fusionを用いると,RFA前後の超音波像を重ね合わせることでプローブの動きに従ってリアルタイムに腫瘍像と焼灼範囲を3次元的に評価することができる.
【目的】
転移性肝癌へのRFA治療におけるUS-US fusionの有用性を検討した.
【対象・方法】
対象は2014年7月から2015年7月に当院にてRFAを施行した転移性肝癌6症例7結節である.男性4例,女性2例,平均腫瘍径は1.3cmであった.使用した超音波装置はLogiq E9(GE Healthcare)である.US-US fusionの手順として,RFA前に造影モードにて腫瘍を含めた領域をsweep scanすることでクッパー・イメージのvolume dataを取得し,次に腫瘍を3次元にトレースすることで腫瘍境界を明らかにする.焼灼後にside-by-sideにて治療前と後の画像を表示し,画像の位置合わせをした後に画像を重ね合わせた.トレースした腫瘍が高エコー域内に3次元的に治まっていることを確認してRFA治療を終了している.
【結果】
全例において1st sessionにて治療成功を達成した.そして,観察期間において局所(遺残)再発は認めていない.また,重篤な合併症も認めなかった.
【結語】
転移性肝癌に対してUS-US fusionを用いてRFAを行い,遺残なく治療することができた.画像の重ね合わせには,肝の歪み・呼吸性移動・煩雑な操作などの課題もあるが,US-US fusionは術中のモニタリングとして使用しUS画像上でablation marginの評価が可能であるため,今後治療効果判定としてRFA直後に行われているCT/MRIを省略できると期待する.