Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.677(2017年)→0.966(2018年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2015 - Vol.42

Vol.42 No.Supplement

一般口演 消化器
膵臓② 

(S618)

画像検査で鑑別に苦慮した膵神経内分泌腫瘍(NET)の一例

A case of the pancreatic neuroendocrine tumor(NET) with difficulty in imaging diagnosis

井浦 玉恵1, 栗田 亮2, 福永 豊和2, 岩村 宣亜2, 飯田 拓2, 生駒 安耶子1

Tamae IURA1, Akira KURITA2, Toyokazu FUKUNAGA2, Senna IWAMURA2, Taku IIDA2, Ayako IKOMA1

1公益財団法人田附興風会医学研究所北野病院臨床検査部, 2公益財団法人田附興風会医学研究所北野病院消化器センター

1Clinical Laboratory Department, Tazuke Kofukai, Medical Research Institute, Kitano Hospital, 2Digestive Disease Center, Tazuke Kofukai, Medical Research Institute, Kitano Hospital

キーワード :

症例は81歳男性.60歳時に大腸ポリープ切除の既往あり.
2014年4月に他院施行の腹部USにて膵管拡張(3.2-3.0mm),胆嚢結石症の指摘を受けた.同年5月末より動作時に右上腹部痛を自覚するようになったため,精査加療目的に6月26日当院消化器内科を紹介受診.
当院施行の腹部USで,膵体尾部に径11×9mmの境界明瞭・類円形,中心部に一部高エコー域を伴う腫瘤を認めた.拡張した主膵管との連続性は明らかでなかった.CDIで血流シグナルは認めず.
ラジアルEUSでは,12mm大の辺縁やや不整,境界明瞭,内部不均一な低エコー腫瘤を認め,造影CTでは,早期相での造影効果が弱く,後期相で膵実質より濃染される13mmの結節を認めた.MRIでは,T1WIで低信号を示しDWIで淡い高信号,T2WIでは周囲膵実質とほぼ等信号であった.造影EUSでは,早期相では造影効果に乏しく,ある程度経過した後に内部に造影剤の流入を認めた.以上より,浸潤性膵管癌,充実性偽乳頭状腫瘍(SPN),神経内分泌腫瘍(NET),転移性腫瘍などが鑑別に挙げられた.
7月22日にEUS-FNA施行しNETの疑いと診断し,腹腔鏡下膵体尾部切除術施行.切除標本の組織所見でも小型類円形細胞がリボン状・索状配列を呈し,免疫染色にてchromogranin A, synaptophysin, CD56陽性でNETと診断した.
画像検査で鑑別に苦慮したNETの一例を呈示する.