Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.677(2017年)→0.966(2018年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2015 - Vol.42

Vol.42 No.Supplement

一般口演 循環器
症例報告・心筋症/その他 

(S535)

大動脈弁置換術後の肺高血圧症に合併し診断に難渋した好酸球性心筋炎の一剖検例

An autopsy case of eosinophilic myocarditis concealed by pulmonary hypertension after aortic valve replacement

大塚 舞1, 荒川 純子1, 永井 知雄1, 石神 徳郎2, 濱部 晃1, 田畑 博嗣2, 勝然 秀一1

Mai OOTSUKA1, Junko ARAKAWA1, Tomoo NAGAI1, Norio ISHIGAMI2, Akira HAMABE1, Hirotsugu TABATA2, Shuichi KATSUSHIKA1

1自衛隊中央病院循環器内科, 2三宿病院循環器内科

1Department of Cardiology, Self-Defense Forces Central Hospital, 2Department of Cardiology, Mishuku Hospital

キーワード :

症例は77歳,女性.大動脈弁及び僧帽弁置換術後,永久ペースメーカー移植術後にて通院中であった.呼吸困難,下腿浮腫を主訴に受診し,治療目的で入院となった.入院時のBNPは3752pg/mlで,心臓超音波検査では左室機能低下(LVEF 30%),肺高血圧(推定肺動脈圧96mmHg)及び重度の三尖弁逆流を認めた.当初トルバプタン及びベラプロストを導入したが症状は改善せず,人工呼吸器管理とカテコラミン製剤による管理を行って状態は安定した.しかし58病日より三尖弁逆流が増大,呼吸循環動態が急激に増悪し,71病日永眠された.剖検では好酸球性心筋炎に矛盾しない所見(好酸球の心筋内への高度な浸潤)が確認された.心臓超音波画像をretrospectiveに検討すると,左室壁厚の増大及び左室壁性状の変化を認め,心筋炎を示唆する所見と考えられた.慢性心不全の治療において,急激に呼吸循環動態の悪化する場合は,現病態の進展のみならず心筋炎の併発など新規の心不全機序も念頭におくべきと考えられた.