Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.677(2017年)→0.966(2018年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

一度このページでloginされますと,Springerサイト
にて英文誌のFull textを閲覧することができます.

cover

2015 - Vol.42

Vol.42 No.Supplement

一般口演 循環器
症例報告・弁膜症2 

(S526)

ムコ多糖症に合併した大動脈弁・僧帽弁狭窄の心エコー図によるフォロー

Echocardiographic follow-up of aortic stenosis and mitral stenosis by echocardiography in patients with mucopolysaccaridosis

穂積 健之1, 藤田 澄吾子2, 伊藤 朝広2, 岩田 真一2, 松村 嘉起2, 杉岡 憲一2, 田中 あけみ3, 葭山 稔2

Takeshi HOZUMI1, Suwako FUJITA2, Tomohiro ITOH2, Shinichi IWATA2, Yoshiki MATSUMURA2, Kenichi SUGIOKA2, Akemi TANAKA3, Minoru YOSHIYAMA2

1和歌山県立医科大学循環器画像動態診断学, 2大阪市立大学循環器内科, 3大阪市立大学小児科

1Division of Cardiovascular Imaging and Physiology, Wakayama Medical University, 2Cardiology, Osaka CIty University, 3Pediatrics, Osaka CIty University

キーワード :

【はじめに】
ムコ多糖症(MPS)は,ライソゾーム中のムコ多糖分解酵素が先天的に欠損することにより,全身臓器にムコ多糖の蓄積をきたす疾患である.心病変としては,大動脈弁や僧帽弁の肥厚・硬化・弁の開放制限等がみられうる.今回,大動脈弁狭窄(AS)および僧帽弁狭窄(MS)を有する成人MPS2例症例において,酵素補充療法(ERT)下に,心エコー図にて弁病変をフォローしたので報告する.
【症例1】
41歳男性.MPS I型(Scheie病)にて,ERTが開始された.治療前心エコー図では,左室の内径・壁厚・壁運動は正常範囲(Dd 44mm, DS 30mm, IVS 9mm, PW 9mm)だが,大動脈弁最高流速は(maxAV)は3.1m/s,大動脈弁口面積(AVA)は1.4cm2,僧帽弁口面積(MVA)は1.7cm2,左房・左室平均圧較差(mMVPG)は4mmHgと,ASおよびMSを認めた.治療開始5年後の心エコー図では,1)ASについては,maxAV(3.8m/s)とAVA(1.1cm2)に進行がみられたが,2)MSについては,MVA(1.6cm2)とmMVPG(3mmHg)に著変みられなかった.
【症例2】
61歳男性.MPS II型(Hunter病)にて,ERTが開始された.治療前心エコー図では,左室拡大と左室肥大を認めるも,壁運動は正常であった(Dd 56mm, DS 34mm, IVS 14mm, PW 13mm).弁については,AS(maxAV 3.0m/s, AVA 1.4 cm2)およびMSを認めた(MVA 1.7cm2,mMVPG 6mmHg).治療開始6年後の心エコー図では,1)ASについては,maxAV(3.5m/s)とAVA(1.2cm2)に進行がみられたが,2)MSについては,MVA(1.7cm2)とmMVPG(6mmHg)に著変みられなかった.
【総括】
今回,成人MPSに合併したASおよびMSを,ERT下に,心エコー図にてフォローしたので報告する.