大西 俊成¹, 勝木 桂子², 大谷 朋仁¹, 坂田 泰史¹

Toshinari ONISHI¹, Keiko KATSUKI², Tomohito OHTANI¹, Yasushi SAKATA¹

¹大阪大学大学院医学系研究科循環器内科学, ²大阪大学医学部付属病院超音波センター

¹Department of Cardiovascular Medicine, Osaka University Graduate School of Medicine, ²Division of Echocardiography, Osaka University Hospital

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近年，高齢化社会が進むにつれ心不全患者は増加する傾向にある．心不全に対する治療法も，その選択の幅が広がり，従来の薬物療法だけでなく，心臓再同期療法，植え込み型補助人工心臓，心臓移植などの高度で侵襲的な治療が可能となってきた．心エコー図検査は，心不全の原因精査，治療の経過，効果判定に必須のツールであるが，それらを理解するためには，心不全に関する知識はもとより，心エコー図に関する知識，経験も必要となってくる．大阪大学では，平成27年4月より重症心不全の診療に必要とされる知識と技術を包括的に習得した集学的診療医の養成を目的とする，重症心不全・移植専攻医育成プログラムをスタートさせた．本シンポジウムでは，心不全診療における心エコー図の役割を考えながら，当大学での育成プログラムにおける心エコー図教育への取り組みを紹介する．