Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 1.878(2021年)→1.8(2022年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2014 - Vol.41

Vol.41 No.Supplement

一般ポスター コメディカル
消化器・泌尿器

(S783)

当院の腹部超音波検査における初心者と熟練者の膵臓描出能の検討

Examination of the pancreas depiction ability of beginners and an expert in the abdomen ultrasound examination of our hospital

王子 史恵, 西村 はるみ

Fumie OJI, Harumi NISHIMURA

JA長野厚生連安曇総合病院診療協力部診療放射線科

Azumi General Hospital, Department of Radiology

キーワード :

【はじめに】
一般的に腹部超音波検査(以下US)において膵臓は他の臓器に比べて,消化管ガスの影響を受けやすく,その描出が困難なことが多い.とりわけ初心者においては,膵臓の描出そのものに困難を感じることが多い.今回,当院のUSにおける初心者と熟練者の膵臓描出能の差についての検討を行った.
【対象と方法】
心窩部横走査にて膵臓が最も描出された画面で計測し,初心者と熟練者での描出能を評価した.
使用装置:GE横河メディカルシステム社製LOGIQ7,日立アロカ社製prosound F75,探触子:コンベックスプローブ.
【結果】
初心者と熟練者において膵臓描出能に差はみられなかった.
【考察】
今回,当院において初心者への教育として,実践する前に講習会や学会に参加し優れた超音波診断に触れてから,指導者の監視下で,実践し,指導者と共に日々のフィードバックと学習を欠かさず行った.とりわけ膵臓の描出に関しては,どうせ見えないと思わないで限界を設定せず挑戦し続ける強い意志を持つこと,装置を最大限に利用し鮮明な画像を描出するよう工夫すること,そして指導者自らが姿勢を見せることにより,描出能が向上し,熟練者との差がない画像を描出することが可能になったと考えられる.
【結語】
初心者は,初心者だからといって必ずしも走査が下手というわけではない.正しい手技をマスターする絶好の機会に恵まれているうちに積極的に現場に飛び込み,経験を積み重ねていくことで描出能は向上する可能性が示唆された.