Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 1.878(2021年)→1.8(2022年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2014 - Vol.41

Vol.41 No.Supplement

一般口演 整形外科
整形外科1

(S698)

運動器専用エコー装置の理想像

Ultrasound imaging system for musculoskeletal disease

高橋 周1, 村瀬 善彰1, 松崎 正史2, 田中 麻衣子3

Shu TAKAHASHI1, Yoshiaki MURASE1, Masashi MATSUZAKI2, Maiko TANAKA3

1東あおば整形外科整形外科, 2ソニックジャパン株式会社, 3日立アロカメディカル株式会社メディカルシステム営業部

1Orthopedic Surgery, East Aoba Orthopedics Clinic, 2Sonic Japan Co. Ltd., 3Hitachi Aloka Medical, Ltd.

キーワード :

はじめに
近年の著しい技術開発によりエコー装置がデジタル化され,高周波プローブが出現したことによってCT,MRIを上回る高分解能画像が容易に得られるようになった.エコーはリアルタイムに運動器の損傷状態,動態,血流,組織弾性の評価が可能であり,整形外科診療にとって必須のツールとなった.しかし,現在のエコー装置はどの診療科の疾患に対しても画像診断が出来るように設計されているため,エコー装置を画像診断のツールだけでなくインターベンションのツールとして頻回に使用する整形外科医にとっては,操作パネル上のボタン等が多く,使いにくさを感じている.
目的
整形外科外来診療でエコー装置をどのように操作しているかを知り,運動器専用エコー装置の開発に役立てること.
方法
21013年7月から11月の5ヶ月間に,当施設での外来診療に使用した日立アロカ社製HIVISON AviusのKey logを解析し,操作パネルの使用状況を明らかにした.
結果
2013年7月から11月の5ヶ月間における外来稼働日数は99.5日であった.外来の診療状況は,1日の平均新規患者数14.1名,平均再来患者数1日55.1名であった.画像診断はエコーを画像診断に使用した患者数は1日平均6.4名,単純X線写真を撮像した患者数は1日平均14.2名であった.治療のために行った注射は,エコーガイド下に注射(関節腔内,腱鞘内,滑液包内,神経ブロック)をした回数は1日平均6.2回,エコーを用いずブラインド操作で注射(関節腔内,腱鞘内,滑液包内,神経ブロック)をした回数は1日平均3.4回であった.エコー装置の操作パネルの使用状況(1日の平均)は,ID入力のテンキー 26.5回,Freezeボタン40.5回,画像記録ボタン22.5回,患者情報登録ボタン6.4回,2画面表示ボタン4回,ドプラボタン 4回,深度調節ダイアル 2回ゲイン調節ダイアル0.5回であり,その他のボタンやダイアル等はほとんど操作されていなかった.
考察
整形外科外来診療でエコー装置を使用する場合,ID入力用のテンキー以外には上記の7つのボタンがあれば十分で,それ以外のボタンは操作パネル上には必要がないことがわかった.運動器専用エコー装置の操作パネルは必要最低限のボタンやダイアルで構成され,使いやすい装置であることが求められる.
結語
整形外科外来診療でエコー装置を使用する場合,操作パネルの使用する個所はごく限られている.