英文誌(2004-)
特別企画 循環器
シンポジウム 循環器4成人の先天性心疾患
(S292)
先天性弁膜症を超音波で診断する
Usefulness of echocardiogram on diagnosis of congenital valvular disease
新居 正基
Masaki NII
静岡県立こども病院循環器科
Cardiac Department, Shizuoka Children’s Hospital
キーワード :
房室弁機能は先天性心疾患,特に単心室患者の予後を決める重要なファクターであることは,よく知られた事実である.しかしながら,先天性心疾患に合併した房室弁複合体構造は正常と大きく異なり,その形態が複雑であり,また同一疾患でも患者間での差異が大きい.閉鎖不全および狭窄等の機能異常の原因もこれらの構造異常に絡んだ複合的な要因によることが大きく,また,心機能低下に伴ったtetheringや弁輪拡大が房室弁機能異常を更に修飾する.3次元心エコーはこのように複雑な弁複合体の形態および機能解析に大いなる力を発揮する.静岡県立こども病院にて行っている3次元エコーを用いた術前診断について概説する.