Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 1.878(2021年)→1.8(2022年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2013 - Vol.40

Vol.40 No.Supplement

一般ポスター
コメディカル:その他

(S699)

腹部超音波スクリーニング検査の走査法

Scanning method of the abdominal screening ultrasonography

秋山 敏一1, 北川 敬康1, 松下 直樹1, 林 健太郎1, 山崎 宏和1, 熊谷 暢子1, 木村 愛1, 五十嵐 達也2, 池田 暁子2

Toshikazu AKIYAMA1, Yoshimichi KITAGAWA1, Naoki MATUSHITA1, Kentarou HAYASHI1, Hirokazu YAMAZAKI1, Nobuko KUMAGAI1, Ai KIMURA1, Tatuya IGARASHI2, Akiko IKEDA2

1藤枝市立総合病院放射線科, 2藤枝市立総合病院放射線診断科

1Department of Radiology, Fujieda Municipal General Hospital, 2Department of Diagnostic Radiology, Fujieda Municipal General Hospital

キーワード :

【はじめに】
腹部超音波スクリーニング検査において,腹部全体を見落としなく効率よく検査を行うには,走査手順を定め系統的に観察することが重要である.杉山らは日超医第48回研究発表会において「のの字の2回走査」を発表した.今回我々は走査手順と記録画像を再検討したので報告する.
【目的】
腹部超音波スクリーニング検査の走査手順と記録画像を再検討する.
【方向】
走査手順と記録画像を検討するにあたり下記項目に注意した.①消化管も含めた腹部全体を走査する.②2方向走査を基本とする.③効率の良い走査手順とする.
【結果】
図に示す如くA)心窩部縦断走査で肝左葉を観察し,腹部食道・腹部大動脈・下大静脈の各レベルで肝臓を記録する.B)心窩部横断走査で肝左葉を観察し,門脈左枝を記録する.C)右肋骨弓下走査で肝右葉・胆嚢・右腎臓を観察し,肝静脈・門脈右枝を記録する.D)右肋骨弓下縦断走査で胆嚢・肝外胆管・右腎臓を記録する.E)右肋間走査で肝右葉を観察し,記録する.F)心窩部縦断走査で膵臓を観察し,膵頭部を記録する.G)心窩部横断走査で膵臓を観察し,膵体尾部を記録する.H)左肋間走査で脾臓・左腎臓を観察し,脾臓を記録する.I)左側腹部縦断走査で左腎臓を記録する.J)腹部正中横断走査で腹部大動脈を観察し,腹部正中縦断走査で腹部大動脈を記録する.K)下腹部横断および縦断走査で,膀胱と子宮・卵巣または前立腺を記録する.L)回盲部からS状結腸まで横断走査で観察し,上行結腸と下行結腸を記録する.
【まとめ】
探触子の走査は「のの字の2回走査」として,1回目の「の」は肝左葉から左腎臓まで,2回目の「の」は腹部大動脈から大腸まで,腹部に「の」の字を2回描くように走査し,上腹部から下腹部まで腹部全体をそれぞれ2方向から観察し,基本画像 20画像を記録する.なお有所見時は適宜追加する.
【文献】
杉山 高,秋山敏一,他:腹部超音波撮影法の検討.日超医13(S).427-428.1986