Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 1.878(2021年)→1.8(2022年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2013 - Vol.40

Vol.40 No.Supplement

一般ポスター
コメディカル:その他

(S698)

超音波を生かす“超音波マネージメント”(第1報)

The management of medical ultrasonics for patients

島ノ江 信芳

Nobuyoshi SHIMANOE

株式会社コ・メディカル

CO-MEDICAL Co.ltd

キーワード :

【はじめに】
本学会に参加される全ての方々は,超音波を用いて患者さんに如何に良い医療を提供する事が,一番の目的である事は,今更述べる事ではない.しかし,実際の臨床現場では,超音波が本来もっているその実力が,十分に発揮され信用信頼されているかについては,残念ながら否である事を認めざるを得ない.そこで,チーム医療に更に超音波が貢献し,超音波がご専門でないDrにも,更に超音波を信用・信頼して頂く為に,何が必要かを6年間色々な方々にご協力を頂き,検討してきた.その結果としての,超音波マネージメントなる概念を今回提唱したい.この超音波マネージメントとは,・患者さんに更に貢献出来る,超音波検査・治療システム創りの為に・日本超音波医学会の輝かしい業績が,更に臨床現場で活用される為に各施設内で,超音波の在り方(画像診断治療の面から,医療経済の面から)から再検討し,超音波の長所を伸ばし,現状での是正すべき処を是正し,チーム医療の質の更なる向上に貢献する事を目的とするものである.
【方法】
チーム医療の中で,質の向上と効率のアップの為に,DrはDrにしか出来ない仕事に専念して頂き,またチームワーク良く楽しく働ける仕事の分担とその為のシステム創りを,超音波の領域で行う事を,その基本とする.具体的には,次の3つの柱からなる.Ⅰ超音波の精度管理 Ⅱ超音波の接遇Ⅲ超音波検査室の環境改善 まず,Ⅰ超音波の精度管理について,超音波が御専門でないDrからよく伺うのは,「超音波検査は,検者間のバラツキが大きく,客観性に弱い」事である.また,個別の超音波検査の正確さを妨げる3つの要因としては,次の3つが挙げられる.①超音波の原理からくるもの②超音波装置の性能からくるもの③検者の腕からくるものこの3つの要素を改善するシステムを創り,超音波検査の客観性を高めていく.更に,Ⅱ超音波の接遇については,患者さんへの対応だけでなく,超音波の検者への接遇システム(満足度アップと,ストレス軽減)を創る.また,Ⅲ超音波検査室の環境改善については,本学会谷口信行先生の御研究や,九州大学での照明研究等を参考にして,更に精度を上げ疲れにくく安全な超音波検査室を,提案していく.
【結語】
本学会の業績が臨床現場で正確に普及し,チーム医療の質の向上に益々なる事に,少しでも貢献出来るよう,先生方から色々な御意見を頂き,研究を続けていく.
【参考文献】
田代洋行:「超音波検査室の照明設置位置・照度によるCRTモニターの輝度比に与える影響」日本超音波医学会抄録集:83-AP-007