石井 桂介

Keisuke ISHII

大阪府立母子保健総合医療センター産科

Department of Maternal Fetal Medicine, Osaka Medical Center and Research Institute for Maternal and Child Health

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超音波診断機器の性能が向上するにつれて，種々の胎児異常が出生前に診断されるようになってきており，近年では先天的な構造異常の半数以上は胎児期に指摘されるようになってきている．胎児超音波スクリーニングの意義が認識されると同時に検査の質の維持あるいは向上が望まれるが，その際には関わるスタッフの検査手技の習熟は不可欠である．2010年にThe International Society of Ultrasound in Obstetrics and Gynecology （ISUOG ）から妊娠第2三半期の胎児超音波スクリーニングに関するガイドラインが示された．日本超音波医学会においても独自のガイドラインが作成される予定であるものの，本邦の現状としてスクリーニング検査の時期や内容に関しては施設によって異なる．大阪府立母子保健総合医療センターの産科外来では，産科医師あるいは検査技師によって，妊娠第2三半期前半（妊娠18週頃），妊娠第2三半期後半-第3三半期前半（妊娠28週頃）および妊娠第3三半期中盤（妊娠36週頃）の3回に内容を決めたroutineの超音波胎児スクリーニングを行っている．なお妊娠第2三半期以降では，特にリスクが指摘されている場合を除いて，妊婦健診における超音波検査はこの3回の検査以外には行っていない．今回は，当センターにて一般妊婦を対象に行っている妊娠中期（妊娠第2三半期後半）の超音波スクリーニングの内容を参考にして，ライブデモとして検査の流れを紹介する．