Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 1.878(2021年)→1.8(2022年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2012 - Vol.39

Vol.39 No.Supplement

ポスター
循環器:症例1

(S524)

外傷性左深大腿動脈仮性動脈瘤と考えられた一例

A case of traumatic pseudoaneurysm of the left deep femoral artery

奈良 育美1, 中川 正康1, 鬼平 聡3, 小林 希予志2, 松田 尚2, 渡辺 栄里2, 伊藤 宏4

Ikumi NARA1, Masayasu NAKAGAWA1, Satoshi KIBIRA3, Kiyoshi KOBAYASHI2, Shou MATSUDA2, Eri WATANABE2, Hiroshi ITO4

1市立秋田総合病院循環器内科, 2市立秋田総合病院超音波センター, 3きびら内科クリニック循環器科, 4秋田大学大学院医学系研究科循環器内科学

1Department of Cardiology, Akita City General Hospital, 2Center of Diagnostic Ultrasound, Akita City General Hospital, 3Department of Cardiology, Kibira Medical Clnic, 4Department of Cardiology, Akita University

キーワード :

症例は60歳代男性.1ヵ月前より左大腿部の腫脹あり,次第に増悪し疼痛も伴っていた.歩行困難も生じるようになったため近医受診,血管性病変が疑われ当科紹介となった.エコーでは左深大腿動脈に接し,厚い壁在血栓を有する径13cmの巨大な瘤状構造物を認めた.深大腿動脈からはto and froの血流があり,また大腿静脈への還流する血流も認められたため,動静脈瘻を伴った仮性動脈瘤と考えた.造影CTでも同様な所見を認めたため心臓血管外科へ紹介,緊急手術となった.手術所見では左深大腿動脈から内側へ分岐する分枝が離断しており,瘤内は新鮮血栓と血液で充満していた.離断した動脈を結紮し,瘤内の血栓(450g)と血液を除去した.動静脈瘻は確認できなかった.約2ヵ月前に自転車で転倒し同部を打撲した既往あり,鈍的外傷によるものと考えられた.