Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 1.878(2021年)→1.8(2022年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2012 - Vol.39

Vol.39 No.Supplement

一般口演
消化器:肝腫瘍・造影

(S413)

Parametric MFIを用いた肝腫瘍の鑑別診断の有用性

Usefulness of the differential diagnosis of the liver tumor using Parametric MFI

塚田 幾太郎1, 森 秀明1, 尾股 佑1, 關 里和1, 本田 普久1, 小榑 二世1, 松本 茂藤子1, 西川 かおり1, 高橋 信一1, 岸野 智則2

Ikutarou TSUKADA1, Hideaki MORI1, Yuu OMATA1, Satowa SEKI1, Yukihisa HONDA1, Kazutoki KOGURE1, Motoko MATSUMOTO1, Kaori NISHIKAWA1, Shin-ichi TAKAHASHI1, Tomonori KISHINO2

1杏林大学医学部第三内科, 2杏林大学医学部臨床検査医学

1The Third Department of Internal Medicine, Kyorin University School of Medicine, 2Department of Laboratory, Kyorin University School of Medicine

キーワード :

【目的】
肝腫瘍に対するParametric MFIおよびArrival time Parametric imagingの有用性につき検討した.
【使用装置と方法】
使用装置と探触子は東芝メディカルシステムズ社製AplioXG(PVT-675MVコンベックス型メカニカルスキャン方式)で,造影超音波検査はMI値を0.2〜0.3に設定し,ソナゾイドの投与量は1回につき0.5mLとした.Parametric MFIを用いて検査終了後に保存した動画像からfirst passのMFIを作成した.またArrival time Parametric imagingを作成し検討した.症例は肝血管腫や肝細胞癌や転移性肝癌である.
【結果】
このたび東芝メディカルシステムズ社製AplioXGに搭載されたParametric MFIを用いると検査終了後に保存した動画像からMFIを作成することが可能になった.またピクセル毎に一定の輝度以上の信号がきた時の基準点からの時間に対した色でマッピングすることにより,1枚の画像でMFIの情報と時間経過の情報を一度に表示することが可能であるArrival time Parametric imagingが搭載された.これらの技術を用いることにより,肝腫瘍の鑑別が検者以外にも,より客観的に理解できると思われる.
【考察】
レボビストとくらべてソナゾイドでは血管相での微細な腫瘍血流の評価が不十分なことがあるが,Parametric MFIを用いることによりfirst passでの血流情報の詳細な観察が可能になった.さらにArrival time Parametric imagingを用いることにより,肝腫瘍の血流の経時的な変化が検者以外にも,より客観的に理解することができると思われる.