Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 1.878(2021年)→1.8(2022年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2012 - Vol.39

Vol.39 No.Supplement

一般口演
循環器:左房

(S381)

慢性心房細動アブレーションの心房機能の評価-組織ドプラ法による検討-

Atrial Contraction after Radiofrequency Catheter Ablation for Chronic Atrial Fibrillation.

富谷 美香1, 竹中 創2, 大西 恵美1, 中島 孝2, 尾崎 弘幸2, 中村 光哉2, 大塚 雅人2, 鶴見 由起夫2

Mika TOMIYA1, Sou TAKENAKA2, Megumi OHNISHI1, Takashi NAKASHIMA2, Hiroyuki OZAKI2, Mitsuchika NAKAMURA2, Masato OTSUKA2, Yukio TSURUMI2

1横浜総合病院臨床検査科, 2横浜総合病院循環器内科

1Department of clinical exermination, Yokohama General Hospital, 2Department of Cardiology, Yokohama General Hospital

キーワード :

【目的】
心房細動が心原性塞栓症の原因となることは臨床上一番大きな問題である.今回我々は慢性心房細動アブレーションによる左房機能の改善を組織ドプラ法により検討した.
【方法】
対象は2009年4月から2010年12月までに当院にてカテーテルアブレーション治療を行った慢性心房細動患者35例(63±10歳).術前ならびに術後2週間・3ヶ月・12ヶ月後に心エコー検査を行った.左心室径,左心室駆出率,左心房径,左心房容積(Biplane LA volume index),左心房compliance(左心室流入波形ならびに組織ドプライメージングにより左心房下壁と左心房中隔についてのpeak systolic strain)を計測した.
【結果】
アブレーションにより心房調律に復帰した症例は31例であった.左心房径,ならびに左心房容積は,有意に縮小した(p<0.001 and p<0.001).左心房complianceは左心房下壁並びに中隔とも有意に改善した(p<0.001 and p<0.001).左心室駆出率は有意に改善した(p<0.001).左心室拡張能(E/E’)は変化がなかった.
【考察】
心房細動アブレーションにより,左房機能の改善をみた.慢性心房細動に対するカテーテルアブレーションは,心原性塞栓症の発症を減少させることが期待される.